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2014年5月6日火曜日

Digitalbear デジカメ研究所ツートップ EOS 6D と SIGMA 50mm f1.4 そして Olympus E-M1 と M.ZUIKO 12-40mm f2.8、その選出理由とは。

GW 期間中は混雑を避け都内を徘徊していたのだが、実はその間に相当数の最新デジタルカメラ、レンズの組み合わせをカメラ店店頭で調査していた。その結果いくつかのボディとレンズを手に入れたのだが、現場での撮影という実戦経験を通じて、いつしかそれは本当に必要な筐体とガラス玉のみに収斂する。「2014年5月現在の」(注:この但し書きが当研究所では極めて重要)デジクマ研究所のツートップは、結果、2選手に定まった。

一人目は Canon EOS 6D と SIGMA 50mm f1.4 DG HSM ART の組み合わせ。重量級トップだが、ナイトゲームや屋内スタジアムでも安定した活躍が期待出来る。もう一人は OLYMPUS OM-D E-M1 と M.ZUIKO ED 12-40mm f2.8 PRO の組み合わせ。小柄だが機動性が高く、クリエイティブなワザを備え、中・長距離遠征や雨天時のゲームにも強い選手である。さて、その詳しい選出理由は以下。


最近各メーカーのデジカメ、レンズはそれぞれに個性が強く打ち出されて居り、長所も分かれるので選択には相当な迷いと時間を要したが、連休で久しぶりにじっくりと各メーカーの最新機材を触った上で、今後使い続けるべき一軍選手たちの結論を導き出す事が出来た。


まずは EOS 6D ボディと SIGMA の最新 50mm f1.4 レンズの重量級フォワード。その大きさ・重さ故に試合登板回数も限られるが、ここぞという時には心強い、完璧主義を絵に描いた様な選手である。重さ故に室内撮影では多用され、また夕刻〜夜の撮影ではその明るさから力を発揮する。近距離撮影で開放絞りにすれば紙一枚ほどの合焦範囲となり、シュートには正確さを要するが、少し距離を置いたミドル、ロングシュートではカリッとした美しいゴールをたたき出す。この選手を使いこなすと他のレンズに手を出しにくくなるほど、強い魅力を持った選手である。6D は重いレンズとのバランスで出来るだけ軽量なボディを、という選択肢となるが、その使い勝手は光学ファインダーを利用している限りは悪く無い。背面液晶を使った撮影では、AF が前世代技術で致命的に遅い為、あまり使い物にはならないが、このレンズはじっくり作画しシュートする為のものなので、まあ良しとする。重量的には、ボディ装備重量が 755g、レンズは 815g と完全にフロント・ヘビーな配分になるが、撮影時に気になる程ではない。長めのレンズなので、左手保持で安定する。開放 f1.4 絞りでの描写がボケ・カリの両方なので、殆どモードダイヤルは Av (絞り優先)での撮影になる組み合わせだ。より詳細なレビューと作例は、当方のブログエントリーを参照頂きたい。


そして、新規加入の OLYMPUS E-M1 と 12-40mm f2.8 通しレンズの軽量ストライカー。重量フォワードがカヴァーしきれない守備位置を軽やかに埋める万能選手として活躍する。ボディ装備重量は 497g、レンズ重量は 382g。両方合わせても 879g。ミラーレスカメラの組み合わせとしては軽い方では無いが、フルサイズボディでこれに近いスペックのズームレンズを組み合わせるとなると相当な重量になる(例えば Canon 24-70mm f2.8 II USM はレンズのみで 805g)事を考え併せると、本選手の機動性の高さが理解出来る。

更に、レンズ・ボディともに防塵防滴構造。突然の雨に見舞われるアウトドア・シューティングでも心強い。フルサイズ換算 24-80mm と、街中スナップに適したかなりの広角ニアポストシュートから、ポートレイト〜風景切り取りのミドル〜ロングレンジ迄、日常の撮影シーンには必要十分な焦点距離をカバーする。

どちらかと言うと明るく高品質な単焦点レンズが好きで、ここ数年ズームレンズ系にはあまり投資せずに来たのだが、このレンズを活用してみて、最近は小型ズームも侮れないと見直した。あらゆるシーンで及第点のシュートを決める実力を備えている。フォトウォークでの遠征にも気軽に連れ出せるサイズなので、夏に向けて更に活躍してくれそうである。ファーストレビューのエントリは、こちらを御参照。


今回惜しくもツートップ入りしなかったものの、メキメキと力をつけているのは Nikon1 V3 と 1NIKKOR 32mm f1.2 の組み合わせ。超小型ながら EVF も利用出来、オプションのグリップを取り付けると安定したスナップ・シューターになる。ナノクリ採用で、ゴーストやフレアにも強く、描写はレンズの大きさからはびっくりする程緻密で、背景ボケも美しくとろける。今回この組み合わせがトップ入りしなかった理由は、撮影時のいくつかの小さな問題の集積にあった気がする。たとえばシャッター・フィーリング。高速デジタル・シャッターで 1/16,000 秒迄切れる点は素晴らしいのだが、OM-D シリーズの様な、押すタイミングに忠実で、かつ軽快なシャッターフィール、それが V3 では得られない。デジタルで前後の映像を記録している為か、シャッターを押し下げても若干のタイムラグを感じる時もある。

EVF は小型ながら見易いのだが、EVF を覗きながら写すと、シャッター時の色味と記録された再生画像の色味が微妙に異なる時がある。White バランスが変化してしまうのだろうか。このあたりが積み重なって、今回惜しくもツートップ入りを逃したが、ボディ・レンズともに小型に収まるこのシステムには未来を感じる。本組み合わせのレビュー詳細は、こちらのエントリー御参照。

ということで、「2014年5月時点では」、上記2選手が当研究所の看板プレイヤーとして毎試合にどちらかが登場する事になる。初夏迄にはおそらく SIGMA dp2 Quattro という異能なルーキーも加入すると思われるが、それまでは不動のツートップとしての活躍が期待される、今日このごろである。



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