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2017年11月27日月曜日

荻窪写真散歩 大田黒公園の美しい紅葉ライトアップを FUJIFILM X-E3 で

JR 荻窪駅から徒歩で行ける場所に、先日登った高尾山にも負けないぐらいの美しい紅葉の公園がある、と聞いて、早速 JR 中央線快速で荻窪へ。その公園の名前は大田黒公園。何度かテレビで美しい紅葉の園内を見た事がある気がするのだが、訪れた事は無かった。

昼過ぎなので、まずは腹ごしらえ。以前から行きたいと思っていて、昼のみの営業なのでなかなか寄るチャンスが無かった中野大勝軒のルーツ、荻窪駅南口から電車沿いに阿佐ヶ谷方向に歩いた場所にある、「丸長中華そば店」へ。

店正面のシャッターはしまっているのだが、長い行列が出来ている。30分ほど待つと、全入れ替え制になっているのか、まとまって中へ入る事が出来た。ラーメンと迷ったが、まずはチャーシュー入りつけ麺で。辛くて甘くて旨味たっぷりのつけ汁に、細切り焼豚と中太麺がとても良く合う。ニンニクが効いた柔らかい皮の餃子も美味しいので、ついついキリンラガービール小瓶まで。まずは胃が満たされたので、次は紅葉で眼と心を満たさねば。

大田黒公園は、まさにこの丸長の角を曲がり、真っ直ぐ南東方向へ荻窪の閑静な住宅街を進んだ場所にある。紅葉シーズンの週末でもあり、公園が近づくにつれて人が増えて来た。入口の提灯が目印だ。音楽評論家の大田黒元雄氏の屋敷跡を、杉並区が日本庭園として整備し、1981年10月に開園した、という事だった。比較的近くに住んでいながら、全く行った事が無い公園。入口をくぐると、美しい銀杏並木が迎えてくれた。ここから、FUJIFILM X-E3 カメラボディと FUJINON XF 18-55mm f2.8-4 OIS レンズの組み合わせ での園内紅葉写真散歩が始まった。その美しさは、目を見張るばかり。東京23区内では以前、代官山の旧朝倉家住宅の庭の紅葉も楽しんだが、大田黒邸のそれは期待以上の規模だった。

白鷺や鴨が飛来し、錦鯉がゆったり泳ぐ池があり、和装の方々による琴と尺八の演奏も楽しめる。夜は紅葉のライトアップもあって、今年は12月3日まで、平日は午後8時、土日は午後9時の閉園時間まで、美しく光に照らされた紅葉の庭を堪能することが出来る。これで入園無料というのだから、杉並区はなかなか太っ腹である。

ライトアップが始まると、園内の雰囲気は厳かなものに変わる。池面に浮かび上がる、赤・黄・橙の紅葉の木々が織り成すグラデーションは、吸い込まれる様に美しい。夜景撮影にも強みを持つ X-E3 のおかげで、三脚が無くとも手ブレを感じる事なく撮影を続ける事が出来た。

本日撮影した紅葉の写真は、こちらの flickr アルバムに作例写真として掲載したので、FUJIFILM X-E3 と 18-55mm レンズの実力はそちらでも確かめて頂きたい。大田黒公園の昼・夜それぞれの紅葉を、80枚ほどの静止画と一部動画に収めている。

荻窪というと、どうしても北口のラーメン屋を訪れる機会が多く、なかなか南口開拓が進んでいなかったのだが、丸長のつけ麺と大田黒公園の紅葉の組み合わせは、写真散歩には最強(当方比)であった。また是非訪れたい。

2017年11月26日日曜日

中野フジヤカメラで、SIGMA 16mm f1.4 DC DN レンズを試用

中野フジヤカメラの SIGMA ミラーレス用レンズ無料お試し会最終日。発売開始されたばかりの新レンズ、SIGMA 16mm f1.4 DC DN レンズを実際にカメラに装着して試せる貴重な機会を逃す手は無い、と早速本店前のお試し会場へ。簡単な手続きで、最新レンズを借り出せるのはいつもながら有難い。どんなにレビュー記事を読んでも、実利用に勝る評価方法は無いから、である。

Sony の APS-C 用ではフルサイズ換算 24mm で使えるレンズが、マイクロフォーサーズ・ミラーレス・デジカメでは 32mm 相当になってしまう点は広角レンズ好きとしては少し惜しい点だが、これはいつもの事なのであきらめるとして。

実売価格が5万円を切ることから Contemporary カテゴリーに分類されるレンズだが、実際手にすると、かなりしっかりとした造りになっている。SIGMA 自ら「Art ラインに匹敵する」と言う 位なので、Art レンズと呼んでも良いのかもしれないが、このあたりの線引きは良くわからない。

レンズの重量は 405g。マイクロフォーサーズにしては重いレンズ、と言えるかもしれないが、大口径でもあり、手にすると、フルサイズ用の Art ライン f1.4 レンズ群と頭の中で比較しているせいか「あれ、思ったより軽い」と感じてしまうのは黒川マジックか。しっかり存在感があるので、「あ、SIGMA の16mm f1.4 を装着しているな」ということが、外観からもすぐにわかるレンズである。

早速中野周辺でのテスト撮影を試みる。できるだけ、開放 f 値の f1.4 で撮影して、その被写界深度を確かめる事にした。利用するカメラは、手元にあるマイクロフォーサーズボディの生き残り、Lumix GX1。ちょうど6年前の秋、2011年11月に発売された旧機種だが、EVF が無い事を除けば、まだまだ現役で使えるスタイリッシュで軽量なミラーレスカメラである。やや年季の入ったボディに装着しても、新レンズの AF は小気味良く決まる。

この組み合わせでも十分実用的だ。美しいボケを背面液晶でも確認しながら撮影を楽しめる。撮影結果の作例写真は、こちらの flickr アルバムで確かめて頂きたい。6年前のカメラでも、性能の良いレンズ次第で十分現役活用出来る事をおわかりいただけるはずだ。

試みに、いくつか同じシーンを最新ミラーレス・デジカメボディの FUJIFILM X-E3 と、画角が近い(こちらはフルサイズ換算 35mm 相当) XF 23mm f2 WR レンズで開放絞り付近を活用しつつ撮影し、こちらの flickr アルバムにその作例写真を載せてみた。メーカーもボディの発売時期も違う上に、マイクロフォーサーズと APS-C で CMOS の画素数まで違う為、直接 の比較は出来ないが、それぞれの特色を感じて頂けると思う。なかなか
マイクロフォーサーズも健闘している。

2017年11月25日土曜日

600mm 超望遠ズーム携行で高尾山頂上へ

久しぶりで高尾山登山、といっても標高 599m だが、を飛び石連休の合間に決行する事にした。ふいに思い立った晴れの日に東京で登れる山として貴重な高尾山は、世界で一番登山者が多い(年間260万人)山になった、との事だ。中央線で高尾駅へ。京王線に乗り換え一駅、高尾山口駅まで。電車がうまくつながると、当方の最寄り駅からは1時間かからずに行けてしまう。

荷物は出来るだけ少なくしたいが、広角から望遠までの撮影チャンスに対応したい、ということで、今回の登山コンパニオンに選択したカメラは、先日導入したばかりの Sony CyberShot RX10 MarkIV。24-600mm で明るいズームは、交換レンズ要らずで、本格撮影をしたいライトな登山には持って来い、だ。

いくつか登山道・コースがあるが、その見所や難易度説明なども見ながら、自然観察が出来そうで山道感をしっかり味わえそうな沢沿いの道、6号路を選択。高尾山口駅からケーブルカーの麓駅に向かい、左手の道をまっすぐに進んで現れる分岐を更に左手に進むと、琵琶滝を経由する6号路登山道だ。アスファルトの道が終了し、しばらくは石と木の根が多い、前日の雨でまだ濡れた土の路面を進む事になる。

琵琶滝までは、あれ、もう着いたのか、という位、勾配もそれほど厳しくない道を歩いているうちに到着する。その先が段々と道も細くなり、沢沿いに進むので崖の様な場所もあるので、気楽に歩ける登山道では無い。だがそれ故に、コンクリートで固められた1号路を歩くよりも山登り感を強く味わえるし、平日で午後2時までは上りの一方通行規制があることもあって、細い道ながらそれほど混雑が無い点も良い道である。

途中、色々な場所で野鳥の鳴き声が聞こえるのだが、高い木が多いこともあって、なかなかその姿が見えない。一度だけ、シジュウカラが餌をついばんでいる所を発見し、600mm ズームでその姿を捉える事が出来た。野鳥撮影が目的で登ると、撮れ高としては期待通りにいかないのかもしれない。あるいは、野鳥が集まり易い場所がどこかにあるのだろうか。撮影を終えて、また黙々と頂上を目指す。途中途中に14箇所の見所&お休み場所があり、ベンチがある場所もあるので、初めて登っても迷う事は無いだろう。

しばらく眼下に眺めていた小川は、やがてちょろちょろと流れる沢水になり、均等に石が置いてある沢沿いの登山道になる。雨が降った後は滑らない様に注意も必要だが、石のお陰で殆ど濡れずに進む事が出来る。沢沿いの道が終わると、6号路の最後の胸突き八丁が現れる。そう、頂上へ向かう木と土で固めた階段の道だ。

別のルートから登山して薬王院の石段も登るのが大変だが、6号路の階段は手すりもなく、段差も大きいのでこれが運動不足の脚には応える。しばらく登っては休み、を繰り返しつつ、少しずつ頂上へ近づいて行く。低山とはいえ、頂上に近くにつれて気温が下がって行く高尾山だが、沢登りの後の階段は身体中の細胞を活性化させ、代謝を上げてくれるのか、汗が吹き出す。今回はマフラー型のタオルを持ってきていたので、汗を拭き拭き、最後の階段を登って行く。長い長い階段が終わると、平坦になり、やがてコンクリの道と合流して、すぐに頂上の広場に到着する。鮮やかな紅葉と、関東平野のパノラマが眼下に広がる、素晴らしい眺めである。

600mm の超望遠域まで使える CyberShot RX10 MarkIV を持参した効果は、頂上でも発揮された。パノラマの点にしか見えなかった遠くのビル群が、拡大してみると横浜のランドマークタワーだった、という事が判明したのである。手前の多摩ニュータウンから横浜、東京湾とその対岸まで。少しもやがかってはいるがはっきりと見渡す事が出来た。デジタル一眼レフでは 600mm 相当まで使えるレンズを携行するとかなりの重量になるが、ネオ一眼と呼ばれる一体型だからこそ、頂上までそれほどの苦もなく運ぶ事が出来た。身軽に登山するには iPhoneX だけでも良いかな、と出発前は迷ったが、このカメラを携行した甲斐があったと言うものだ。

そして晴れた日の高尾山登山の展望台は、もうひとつプレゼントを用意してくれていた。横浜が見える場所と反対側に行くと、夕陽が沈み行く富士山が綺麗に見えたのだ。これもまた、600mm 超望遠で日が沈むのを待って、富士山の稜線がオレンジ色に染まる様子を撮影する。普段は東京都心部のビル間に見える富士山を撮影していたが、600m の展望台からの邪魔するものが無い富士山は、うっとりする美しさ、であった。筋肉痛になりかけていたことも忘れて、夢中でシャッターを切る。

しかし、日が沈むと、急速に冷気が高尾山を覆い始める。さて、帰路を急がねば。薬王院を過ぎたあたりで相当暗くなって来たので、久しぶりにケーブルカーに乗ってみる事にした。片道切符を480円で購入、待ち列に並ぶ事20分ほどで乗車することが出来た。日本で最大の急勾配を走るという高尾山ケーブルカーは、最終が11月の平日は 17:45 なので、乗り遅れない様に注意が必要だ。鮨詰めの車両は、走り出すとその勾配から前後に強い荷重が。何かに掴まっていないと前後に振られる事必至なので、注意が必要。

午後5時半過ぎに清滝駅(調べるとケーブルカー麓駅の標高は 201m。そうか、この登山の標高差は、実はわずか 400m ほどしか無いのだ!!)に到着すると、駅周辺の店も閉まりつつあるのだが、商店が並ぶ通りの最後に、明治時代から100年続く老舗、高尾まんじゅうの有喜堂本店にまだ灯が。

こちらのおまんじゅうは白と茶色のシンプルな構成だが、柔らかく餡も甘過ぎず、さすが老舗の味わい。6個で6百円。高尾山登山のお土産には、是非買って頂きたい逸品である。

昼過ぎから思い立って実行、午後1時半から開始した登山ではあったが、4時間後には麓に戻っていた事になる。そして高尾山口から高尾経由で自宅最寄り駅に到着したのは、まんじゅうを購入してから1時間後。小学生の頃に遠足で行ってからしばらく間が開いてしまったが、定期的に登りたくなる魅力が大人になってわかる、そういう高尾山半日写真散歩登山、だった。









2017年11月24日金曜日

[Review] BOSE SoundSport Free Wireless は耳から外れない左右独立型 BT ステレオイヤホン

Apple の技術の結晶とも思えた通称「耳からうどん」の左右独立型 Bluetooth 接続ワイヤレス・ステレオ・イヤホンの AirPods、これは凄い便利と使ってみたのだが、すぐに個人的問題点が明らかに。そう、つるつるした表面塗装とその薄い形状が、当方の耳には合わず、数分つけていると自然と外れてしまうのだ。とても機能的には気に入っているのに、結局何度か落としそうになって、外出時はあまり使わなくなってしまった。

iPhone7 Plus や iPhoneX は、丸型イヤフォンジャックが廃止になってしまい、同梱されてはいるが付け外しがやや面倒なライトニング・コネクタとの変換器を利用しないと有線イヤフォンも使えない、ということで、しばらく外出時は音楽無し、の日々が続いていた。

しかしそこに、いくつか有力な代替候補が登場。まず発売されたのは、Sony WF-1000X。左右独立、ブルートゥース無線接続であるのはもちろん、なんとノイズキャンセリング機能まで。宇多田ヒカルさんの広告も雰囲気が良く、これにしようかな、と思って居たところで、強力なライバルが登場。BOSE SoundSport Free Wireless。 繊細で万人受けしそうな Sony のものと比べると、充電の為の専用ケースも、イヤホン本体も大柄で米国製らしい造りではあるのだが、BOSE イヤフォンの低音再生の迫力への期待と、充電後の再生利用時間が Sony 3時間に対して5時間と長時間。そして一番決定的な要因としては、Sony のものは小型で良い感じではあるが、使用中に耳から外れそうな感じは AirPods ほどではないが、スポーツ用途よりもノイズキャンセルに力が入っているのでやはりある。BOSE は特殊構造の内耳にひっかける突起があり、簡単には外れなさそうだ。それなら、ということで、BOSE を購入。

ケースに入れて2時間ほどの USB 充電後、早速 iPhoneX と接続して、利用開始してみる。BOSE Connect というアプリをダウンロードすると、その指示に従うだけであっという間に Bluetooth でのペアリングは終了、すぐに利用可能な状態に。(ちなみにアプリは、AirPods 同様、イヤホンを落とした時に探す機能もある)操作も非常にシンプルで、殆どの再生操作は、右耳側イヤホン上部のボタンで可能。音量操作は小さいが独立したボタンで。その間にある比較的大きなボタンを一度押すと再生、もう一度押すと停止。さらにダブルクリックで一曲送り、トリプルクリックで一曲戻し。

左耳側イヤホンにもひとつボタンがあるが、これは長押しで青 LED を点灯させると、 Bluetooth 経由で他の機器にペアリングを変える事が出来るものだ。ということで、日々の再生関連基本操作は右耳で、と考えていたが、もうひとつ方法があった。そう、Apple Watch 3 の再生画面で操作するのである。iPhoneX を鞄にしまっていても、BOSE SoundSport Free Wireless の接続は途切れる事なく安定しているが、曲名がすぐにわからないという欠点が。そこでこの Apple Watch。曲名を Watch 画面上で見ながら選択したり、音量調節出来るので非常に具合が良い。

一番の目的だった、耳からの外れにくさ、も文句なし。試しに走ったり、飛んだり跳ねたりしてみるが。まったく問題なく安定した装着感だ。そして、期待通りの迫力ある重低音。AirPods と聴き比べてみると、さすが BOSE、とここも納得の部分である。価格は張るが、この安定感には代え難い。良い買い物が出来た。

(追記)そういえば Apple Watch3 からの直接接続も可能かな、と、左耳イヤホン上ボタン長押しで、iPhoneX との BT接続を一旦外し、Apple Watch3 上の設定(ギアマークアイコン)→ Bleutooth からペアリングしてみると、問題なく BOSE SoundSport Free Wireless も Apple Watch3 と直結。これで iPhoneX 持たずとも BT 無線オーディオ再生を満喫出来る。さあ、一走りしてくるか....




2017年11月18日土曜日

[Review] スマートスピーカー Google Home Mini をまずは設定してみる

ライバルの Amazon Echo の招待がいつまで待っても来ないので、とりあえずは Google Home Mini から利用開始する事に。冷たい雨が降る日はこういう新ガジェット設定には好適。初期設定は iPhone で Google Home アプリをダウンロードして、Google アカウント設定や利用場所の指定をするだけで簡単。音楽サービスはとりあえず繋が無い。

Mini は小型だが可愛い丸型で声に反応する感度も良く、隣の部屋からでも音声コマンドを聞き分けてくれる。日本だと「OK Google」より「ねぇ Google」が自然なので、ついついそれで話しかける事になる。Web 検索で、現在 Google Mini が対応可能なサービス種類をいくつか確認して、音声認識と動作テストを繰り返す。

今のところ実用的なものは、目覚まし時間設定・音声でオフ、ベッドから暗闇でも時間確認(「ねぇ Google、 今何時?」)、天気予報(「ねぇ Gogle 、明日の千代田区の天気は?」)、Google Calendar 連携によるスケジュールチェック(「ねぇ Google、月曜日の予定は?」、経路(「ねぇ Google、〇〇駅までの経路は?」、で最寄駅の電車出発時間も教えてくれる)、株価チェック(「ねぇ Google、〇〇の株価は?」)、自動翻訳(簡単な単語なら、複数言語に翻訳し発声。「ねぇ Google、美味しいを中国語で」)、ニュース(「ねぇ Google NHK ニュース?」で NHK 最新ラジオニュースを Stream)などなど。

食べログなど外部アプリも、アプリ名を指定してから駅名と食べ物ジャンルを伝えると人気の店を数店教えてくれるが、テキストの逐次読み出しに時間がかかるので、これはディスプレイが欲しいところ。買い物リストへの商品追加はかなり正確だが、音声では削除などリスト編集出来ない欠点も。

もう少し対応範囲が広がると面白いのだろうけど、対応できるサービス種類は日本語版ではまだ限定的。一方、日本語音声認識の精度の高さには今更ながら驚かされる。Alexa 日本語版と早く比較してみたい。ただ、この engadget 記事によるとまだ amazon echo 日本語版も漢字読み上げに難がある様で、このあたりはスマホや PC 向けエージェントサービス提供により、日本語音声認識・かな漢字テキスト読み上げの歴史が長い Google や Apple の方が得意なのかもしれない。

他方、当方メイン利用の音楽サービスは Apple 系、なので、来年に発売が伸びたとの報道があった Apple HomePod も気になるところ...気づくと3社分の Smart Speaker が揃ってしまいそうで、今から使い分けをどうするか悩ましい次第。



[Bグルメ] 洋食名店、四谷エリーゼの「ビーフトマト」を受け継ぐ KOBAYA を発見

抜弁天あたりから新宿方面に抜ける散歩道を、いろいろ試しながら歩いている昨今。偶然通りがかったレストランの前で衝撃的な宣伝文句を見つけてしまった。

「四谷エリーゼの代名詞とも言えるビーフトマトは、知るひとぞ知る一品でございます。当店で味わう事が出来ますので、是非御賞味下さい。 洋食 KOBAYA」

これを見たとたん、立ち止まらない四谷 J 大学 OB / OG はいないはず。四谷しんみち通りの入口にいつも行列を作っていた名店「エリーゼ」はしばらく前に閉店、揚げ物については同じ場所で「かつれつ四谷たけだ」に引き継がれたのだが、人気メニューのビーフトマトはひっそり姿を消していた。それが、靖国通りの四谷電話局交差点すぐの横道にひっそり佇む洋食店 KOBAYA に、その痕跡を残していたのである。

ちょうど土曜日で長距離を歩いた後、新宿でランチでも、と考えていたタイミングでもあり、吸い込まれる様に細長い店内に入った。営業時間は平日昼11時半〜15時と、夜は18時半〜20時半。日曜・祝日休業、土曜日は昼のみ。時々営業時間が変わる事もあるので、注意が必要だ。お話を伺うと、9年前から営業されているとの事。知らなかった事が悔やまれる。

調理場にシェフ、カウンター内に店員さんの二名体制で運営されていた。ビーフトマトをお願いして、待つ事しばし。トッピングでは、かつてそうしていた様に、目玉焼きと単品のカニコロッケを。ちなみにライスは大盛りにしても無料だが、年齢が年齢なので今回は普通盛りで。

一口頂いて、ああ、涙が出そう。記憶の向こうにあったビーフトマトの味と重ねると、ちょっと甘みが増して味が濃いめになっている気もするが、間違いなくあの、エリーゼで食べた味に近い。黄色い大根の漬物も、エリーゼと同じものだ。(食べ放題ではないが。)エリーゼほどシェフや店員さんがいないので、混雑時には少し注文から待つけれども、それでも手際が良いのか、待たせすぎないのも素晴らしい。その後見つけた All About の記事を見ると、オムライスも美味しそうだ。次はオムライスにも挑戦したい。

不思議なもので、懐かしい味を頂いていると、かつての記憶がぐるぐると去来する。あんな事もあったよね、と昔話を四谷しんみち通り好きな友人と語る、そんな小さな夕食会が似合う場所だ。カウンターと小さなテーブルだけのお店なので、少人数で出かけましょう、四谷エリーゼ・ファンのみなさま。丸ノ内線・新宿御苑駅からも徒歩で行けます。

[Review] Personal Mobility の WHILL Model C 試乗

TechCrunch Tokyo 2017 で渋谷に出かけて、会場で再会したのが Personal Mobility 開発の米 WHILL 社 CEO 杉江さん。当方が前職でアクセラレータ・プログラムの Open Network Lab (ONL) のメンターを務め、500 Startups の米国ファンドへの LP 投資を担当している時に、WHILL 社は参加していた ONL 5 期で最優秀となり、その後より電動車椅子市場規模が大きい米国に本社を移して 500 Startups Batch 6 に参加。その後製品開発を順調に続けて、初期型の Model A、そして最新機種 Model C を製造・販売している。Model A は発売当初 100 万円ほどのお値段で、やや大柄な電動車椅子だったが、Model C には大きな改良が加えられ、価格も 45万円と半額になった。

本体重量も 116kg が 52kg と、普通の人が運べる重さにスリム化、車体を分解すると自動車のトランクにもラクに載せられる仕様となった。右袖にはジョイスティックの様な操縦用コントローラーがあり、マニュアルなど全く読まずして運転を開始出来る。当方は3桁体重で力士体型だが、すぐに操縦することが出来た。会場で撮影して頂いた、この動画をご覧頂きたい。重量級の当方でも、トルクがあるモーターの採用で、問題なくキビキビと動作。操縦していると、自然に笑みがこぼれる Personal Mobility である。

新型の Model C になって加わったその他の新機能で注目したいのは、スマホとの連携。Model C 本体から USB 充電出来ることは勿論、スマホから Bluetooth LE 接続で本体を遠隔操縦したり、走行距離をログしてくれる機能まで。もう電動車椅子というより、Personal Mobility の小型 EV と呼びたい。これに乗って出掛ける事が楽しくなる仕掛けが隅々に施されて居る。一人でも買い物に出かけられる様に、シート下の積載スペースが大きく設けられた点にも注目したい。足が弱くなった高齢者の方が、行動範囲を広げることが出来る重要な改善だ。

Model C のプロモ動画が YouTube に上がっているので、購入に関心が強い方はぜひこちらをご覧頂き度い。利用シーンを具体的に想起させる、Model C を操る皆さんの自然な笑顔が印象的なビデオである。

米本社の WHILL 社だが、日本にも販売・サポート拠点が横浜と大阪にある。Model C 実機を見る事が出来る場所も国内各所に。ぜひ本体に触れて、お父様、お母様、お爺様、お祖母様へのクリスマスプレゼントに!

2017年11月15日水曜日

[Review] ネオ一眼 Sony CyberShot RX10 Mark IV は iPhoneX を補完する万能デジタルカメラ


広角から超望遠迄の幅広い焦点域をカバーする高倍率ズーム・レンズを備え(銀塩フィルム換算 24-600mm)、しかもそのレンズは全域で明るく (f2.4-4) 、複数の重いレンズを持ち運ぶ必要が無い「ネオ一眼」と呼ばれるジャンルのカメラ。

最近品数が増え始めていて、欧米ではブームになりつつあると聞いていた。当方は複数機種を試しては購入の決断にまでは至らず、という状況が続いていたのだが、思い入れを持てない理由はレンズの品質と AF の不完全さにあった。

AF スピードと確実性に確信が持てず、そして CMOS サイズや映像エンジン性能による画質の不十分さもまだまだあった。それはあくまで、上級モデルのデジタル一眼レフや最新のミラーレスカメラとの比較によるものだったのだが。

しかし最近になって、Panasonic Lumix FZH1 が登場したあたりから、風向きが変わって来た。既存の中・上級デジタル一眼レフ・ユーザーでも満足が行く程の光学・デジタル仕様を兼ね備えた本気の上級モデルのネオ一眼が、市場に出始めたのである。価格的にも、上級モデル相当ではあるのだが。当方も店頭でテストを重ね、ついに手に入れてしまったが最新機種の Sony CyberShot RX10 Mark IV。早速ブログ・レビューを行ってみたい。

電子ビューファインダー(EVF)を覗いた時の、ミラーレス・カメラ上級モデルに近い視野の広さ(0.7倍)と高精細な236万画素の OLED 液晶は表示の遅さも感じられない。

Zeiss Vario Sonnar T* レンズは6枚の非球面レンズを装備。そして何と言っても最新モデルの Mark IV に奢られた AF スピードとその性能に感銘を受けた。コントラスト AF と像面位相差 AF を組み合わせた「ファストハイブリッド AF」は、なんと 0.03秒で AF 合焦できる世界最速を誇る。

315点と多数の AF センサーで、高速に動く被写体も逃さない。Sony のショウルーム説明では、「AF は当社の α9や α6500 に負けない性能です(きっぱり)」。実際店頭で EVF を覗いてテストしてみると、確かに凄まじく高速であることを実感。これなら良かろうとついに「あなたの街のカメラ店、フジヤカメラ」で購入を決断。

早速撮影テストの為、本機を連れ出した先は葛西臨海公園・鳥類園。京葉線の駅から徒歩すぐの場所で、水辺の鳥を気軽に撮影出来るディズニーランド手前の埋立地の公園だ。

荷物を詰め始めて、ネオ一眼の利点にはすぐに気付く。これまで野鳥撮影には EOS 6D に 70-300mm レンズと SIGMA の 24-70mm f2.8 ズーム、或いは FUJIFILM X-E3 に 18-55, 55-200mm ズームレンズの二本、といった重量感のある組み合わせで出かける事が多かったのだが、これが1台で済んでしまう。しかも 24-600mm と、超望遠域までこのコンパクトさでカバー出来てしまうのである。

長時間、ぶらぶら撮影や旅行に行く時には、この身軽さが武器になる。電源オフ時にレンズが沈胴し、本体側に重さのバランスが来るので、肩や首にかけても持ち運びが苦にならない。長くて重い通常の望遠ズーム・レンズとはここが大きな違い。長いレンズは、持ち運びで嵩張るし、重心バランスの取り方が難しい。

もちろん、デジイチやミラーレス専用のレンズはそれぞれ素晴らしく作り込まれているし、仕上がり画質は申し分無い。だが、良いシャッターチャンスというものは突然、広角側に来たり、望遠側に来たり。その都度レンズを交換するのは非常に面倒。交換時に埃が入る可能性にも慎重にならざるを得ない。それに比べると、ネオ一眼は、本当に気軽なのである。

コンパクトで、しかも高性能を兼ね備えてしまえば、ネオ一眼を使わない手は無い。超望遠端の 600mm は、遠くに居る野鳥撮影には少し足りない部分もあるが、1インチ CMOS と大きめの CMOS 装備なので、トリミングをしてもそれなりに画像を楽しめてしまう。ここに載せた鳥や飛行機の写真は、オリジナルから切り出して居る。




左手に見えるディズニーランドを 24mm の広角レンズで葛西臨海公園の浜辺からまず撮影し、それを 600mm 超望遠で引き寄せると、豆粒ほどだったシンデレラ城の様子が詳細にわかる。


さてその後は、午後3時発の水上バスで、葛西臨海公園からお台場経由、隅田川を遡って両国まで、1時間半のゆったり船旅。ここでも、CyberShot RX10 Mark IV はいかんなくその実力を発揮してくれた。このあたりを船で走ると、なぜかカモメがついてくることが多いのだが、揺れる甲板の上から飛翔するカモメに 600mm 超望遠レンズでピントをしっかり合わせるのは、通常のカメラではなかなか大変。しかし RX10M4 のAF は、特に気合いを入れる必要も無く、Continuous AF モードで動体に追随、難なく撮影をこなしてくれる。偶然交差した飛行機との一瞬の構図も、バッチリ決まるのである。これには恐れ入った。運動会他の動く被写体撮影機会でも、これならそれほど肩に力を入れず、リラックスして撮影をこなせるはずだ。

iPhone8 や iPhoneX の登場で、日常の広角から標準画角の撮影はもっぱら高性能なスマホに任せる事が出来る様になった昨今、スマホとは圧倒的に違う画角、迫力のある写真を、しかしスマホを扱う様なライトな気持ちで超望遠域まで拡大して撮影出来るカメラとして、ネオ一眼はスマホだけに飽き足らないユーザーに受け入れられて行く様に思う。最後に超望遠の圧縮効果の写真をサンプルに置くが、船の科学館、レインボーブリッジ、東京タワー、六本木ヒルズを1画面に寄せるというのはスマホ画角ではなかなか難しいのである。

ここ一番の、失敗出来ない記念撮影をしたい時にはデジタル一眼レフを引っ張り出すことになるが、当方もそれ以外はスマホとネオ一眼で。腰にも優しい、良い時代になったものだ。

(追記)夜景作例写真など、Sony CyberShot RX10 Mark IV で撮影した写真は、こちらの flickr album に貯めていくので、興味ある方は時々見てみてくださいね。

2017年11月14日火曜日

[Review] Toyota 製 Japan Taxi 初乗車

今月から走り始めたばかりのトヨタ製新タクシー車両、「ジャパン・タクシー」に偶然遭遇。少しずつ見かけてはいたが、乗車は初めて。2020 年の東京オリンピックに向けて配備された大柄なタクシーの販売価格は 328 万円、と。(10月の発売関連詳細記事はこちらをご参照)これは中身をじっくり拝見せざるを得ない。

外形は正直ボテっとしていて格好良くないが、左後部スライド・ドアが開くと現れるかなり広々とした後席。(ちなみに右後部ドアはコストダウンの為か、普通のドア仕様。)送風や照明ボタンも後部座席の天井部で操作出来て大変便利。驚いたのは、後部座席左右のシートヒーターオンオフスイッチまで備えていること。これで寒い冬日でも大丈夫。素晴らしいおもてなし仕様。

LPガスとモーターのハイブリッド車で、出足も悪くない。安全装備も今風に、衝突防止やレーンはみ出し警告、バックソナー付き。(ただ、「ここまでやるならバックモニターカメラも付けてくれれば良いのに」とは運転手さん談。)
車内の広告表示用モニターも、大きく見易くなった。(それ故、以前のタクシーの様な、前部座席背面に差し込まれていた紙の広告は、廃止されている様子。)車体カラーは黒かと思ったら、深い「藍色」で、東京オリンピック2020のロゴ・カラーに合わせたもの、と。トヨタはジャパン・タクシーのシンボルを、ロンドン・タクシーを意識してなのかこの色とすべく、他の色をあまり売りたくないそうだ。オリンピックが始まる頃には4台に1台がこの車両に変わるらしい。
モバイラーに嬉しい装備は、USB が2口、利用自由で前席右側背面に装備されていること。後部座席でつかまる事ができるハンドル・バーは4箇所設置されて、お年寄りの乗車にも優しい配慮がなされ、席をスライドすると車椅子も乗り込める仕様になっている、との事。

全長はバン形式なってやや短くなり、東京都内の狭小道路でも困らない大きさに仕上がっている。かなり乗り心地も良いタクシー新車両、大柄な当方にもピタリ、の仕上がり。現在は200台の営業所でも4台のみ、と配備されたばかりとのことだが、今後台数が増えるのが楽しみだ。


2017年11月13日月曜日

[Review] iPhoneX 内蔵カメラで撮影する秋景色(作例写真多数)

新しい iPhoneX を手に入れると、利用時間の恐らく半分はカメラとして使っている気がする昨今。iPhoneX はこれまで使って居た iPhone7 Plus と比較して多くの機能向上がある、という事だったので、大変期待を持って本日は屋外撮影に。紅葉する中野駅北口の四季の森公園の風景や、いつもの中野北口の裏道街角を撮影したので、作例写真はいつも通り、こちらの flickr アルバムをご覧頂き度い。


iPhone8 Plus 以降で導入された、ポートレート・モードでスタジオやステージ照明の効果が使える機能は色々試してみると、まだ完全では無いがなかなか面白い。ステージでは、背景がブラックアウトして、主題となる被写体がカラーや白黒でグッと強調される形になる。当方の様に髪にグレーが混じって背景が明るいと、境界が不鮮明になるので輪郭を判断しづらい様だが、黒髪の場合は、ほぼうまく切り取りが出来ていた。

背景ボケの効果も、iPhone7 Plus に導入された初期から、かなり改善されつつある様だ。この連続する提灯のボケ方も、なかなかに味わい深い。背景をぼかした写真と、普通に撮影された写真と両方が保存されるので、比較してみるとその効果を更に実感できる。iPhoneX からは、フロント・カメラでも標準画角のままでボケの効果を楽しめる様になった。二眼を備えた背面カメラで行うポートレート・モードとは違って、Face ID でも利用する赤外線カメラやドットプロジェクター等の TrueDepth のセンサーやカメラ群を活用して、主題と背景を切り分けてボケを作り出している様だ。いずれは背面カメラもこの方式に切り替わるのだろうか。

手のサイズが大きい当方には、iPhone7 Plus の大きさが、しっかりホールド出来て安心感が持てる部分もあったが、iPhoneX の一回り小型サイズも、慣れれば安定して持つ事が出来る様になる。二眼レンズ部分が縦デザインに変わったので、本体を横に持った時にはレンズは横並びとなり、左手の指でレンズ下方を誤って隠してしまう様な失敗も、減ると思われる。

そして多くの iPhoneX ユーザーが指摘している通り、鮮やかな有機 EL ディスプレイ導入による再生時の画像再現性は感動レベル。レンズの開放 f 値は iPhone8 などと比較し望遠端 52mm が f2.8 から f2.4 になった程度だが、明るく美しい画像が表示されるので撮影枚数がついつい増えてしまう。

最後に、夜景撮影機会も多い当方に嬉しかったのは、iPhone7 Plus と比較しての、暗いシーンでのノイズの少なさ。作例の夜の写真で確認を頂きたいが、暗い部分もきりりとしまった絵作りになっている。暗所に強い Sony の裏面照射型 CMOS センサーを使い、そして映像処理ロジックを変えた合わせ技との事だが、これまで気にかかる事が多かった暗い場面での iPhone 写真特有のノイズの多さ、が大きく軽減されている。コンパクトカメラをスマホがあっても手放せない理由のひとつが暗所ノイズだったのだが、iPhone8 や iPhoneX の新世代スマホ・カメラからは、それを気にする事も無くなりそうだ。

Sony CyberShot RX0 という 24mm 単焦点レンズ、1インチ CMOS を備えた超小型カメラの導入も、iPhoneX がしばらく手に入らないなら、と、かなり真剣に考えていたのだが、iPhoneX 作例写真の仕上がりを見ると、iPhoneX だけでも当面は良いかな、とも。しかし1インチ CMOS で仕上がる写真の高精細さはまだ気になる....。

カメラ機能に惹かれて iPhoneX 新規導入検討中の方、こちらの flickr アルバム作例写真は逐次追加して行きますので、よろしければ参考にしてくださいね。現在は TrueDepth 部分に使う部品などが足りなくて、生産が遅れている様ですが。