Translate to your language.

2017年10月9日月曜日

FUJIFILM X-E3 を楽しむ駒場・代官山の自転「写」散歩


3連休最終日は東京都内でも快適な気温で、雨も降らず、半袖が気持ち良い最高のサイクリング日和。

歩道の道幅が広げられて自転車も走り易くなった山手通り沿いを南下、途中から住宅街を抜けて駒場東大キャンパス、駒場公園の前田伯爵邸(洋館は工事中だが、和館は見学可能)、代官山迄。


FUJIFILM のデジタルカメラ、X-E3 を手にすると、微妙な光が織りなす陰影を追いたくなる。シャドウ部も黒つぶれせず、ハイライト部にも趣が。アナログ・フィルム的なフジらしい光の受容度の広さが嬉しい。






そういう景色を集める自転「写」散歩。高台にある西郷山公園で日が暮れると、夕焼けの向こうに富士山が見えた。

その他の作例写真はこちらからどうぞ。
(Photo by digitalbear) 


2017年10月8日日曜日

[REVIEW] FUJIFILM X-E3 は現行機種最高レベルの小型ミラーレス・デジカメだった

ここしばらく、FUJIFILM の Xシリーズは、X100F があれば良い、と考えて、レンズ交換式カメラはフルサイズの Canon 6D Mark II に集中し、交換レンズの補強はそちらで行って来た。しかし、揺り戻しはやはり起こるもの。FUJIFILM の画質を、様々な交換レンズで、かつ小型ボディで存分に楽しみたい、そういう気持ちが少しずつ膨らみつつある頃に登場したのが、FUJIFILM X-E3

スペック的には X-Pro2 が凄く良いと思って何度も近所のカメラ店の店頭で触って背面フォーカスレバーの感触を試していたのだが、ややボディサイズが大きくて遂に手が出なかった。一方で、大きさ的に丁度良い X-T20 は、操作性を良くするフォーカスレバー設定が無く、スタイルも旧来のペンタプリズム型。しっくりこないままに悶々としていたら、ピタリと当てはまるスペック、スタイルを備えた X-E3 が登場したのである。ひとまわり大きい前モデル X-E2 の後継がしばらく登場せず、このスタイルの小型機はもう出ないのでは、とあきらめかけていただけに、嬉しさひとしお、で万難を排して手に入れた次第。ボディの大きさは X100 シリーズにかなり近い。

ペンタプリズムを必要としないミラーレスカメラが、旧来の真ん中が盛り上がったカメラ・スタイルを踏襲する理由は、これまでのアナログ一眼カメラユーザーを違和感無く取り込む意味合いが強く、そしてその場所は内蔵フラッシュの収納場所に使われる事が多かった。X-E3 では、内蔵フラッシュを外付けに割り切り、頭部が「シュッとした」LEICA のレンジファインダー・カメラの様なスタイルになっている。もうそろそろ、ミラーレスカメラはこのスタイルで良いのではないかと思う。そして右目で EVF を見るスタイルの場合、左端に EVF が寄せられているこの形状は、鼻がファインダーにぶつかる事もなく、気持ちよく撮影出来る。

このカメラで当方が気に入ったポイントはいくつかあるのだが、まずは何度も指摘の通り、X100F に続いて、小型ボディにフォーカスレバー(ファインダーを覗いたままで、右親指でジョイスティックの様に操作して AF ポイントを自由に変更出来る)が組み合わされた、という部分。そして、もうひとつは、撮影画質が上級機種と遜色無いものになっている点も見逃せない。大きさ・重さ故に上級機の X-T2 / X-Pro2 を諦めていたユーザーには、大変フィットするカメラとなるはずである。ミラーレスは、やはり小型軽量であればあるほど、持ち出し機会も増えるというものだ。

早速近距離ドライブで持ち出して、忍野八海の透き通った湧き水の里や、丸の内界隈の夜景の写真を、こちらの flickr アルバムに作例写真として載せているので、FUJIFILM らしいフィルムライクな色具合と、夜景でもしっかり撮影出来ている様子はじっくりご覧頂きたい。アドバンストフィルターでのダイナミックトーンを利用したコントラストの強い写真や、ACROS フィルムシミュレーションで階調が豊かな白黒写真も撮影しているので、作例をぜひ眺めて頂き度い。

FUJIFILM X-E3 + XF 18-55mm f2.8-4 R LM OIS 作例写真 (flickr)

フォーカスレバーの設定により、前機種では存在した背面の4方向ボタンが無くなったが、その代わりにタッチ式の背面液晶を上下左右にスワイプすることで、4方向ボタンに普通は設定される機能がスワイプ方向に応じて現れる様になった。

しかし、これが、若干使いづらい。背面液晶はふと触れてしまう事が多いので、意図せずそれぞれの機能が表示されてしまうのだ。何度かそれが続いたので、結局この機能はオフにすることにした。MENU - セットアップ - 操作ボタン・ダイヤル設定 - ファンクション(Fn)設定、それにより設定画面を出して、T-Fn1~4 をオフ設定にすると、後は問題になることは無い。必要な機能は他のファンクションボタンに割り振る事で、より使い易くなる。この設定で、不要に画面が変化することは無くなった。

おそらく将来のアップデートで機能追加される事を期待したいが、ファンクションボタンに動画の録画開始機能を割り振る事が出来ると、更に動画撮影の使い勝手は良くなる様に思う。現状では背面の Drive ボタンを押してからでないと、動画モードに移行出来ない。その移行もややスムーズではないので、ついつい動画撮影をする気持ちが薄れてしまうのだ。せっかく 4K や HD での 60FPS にも対応して動画機能がアップしているので、操作面は改善してもらえると有難い。メニュー階層が深いのは、アドバンストフィルターも同様に、ドライブボタンの奥にある。こちらもファンクション・ボタンへの割り振りが出来ると便利になる。

とまあ、多少の改善要望もあるが、全般には非常に良く出来た、使い易いカメラに仕上がっている。動画やフィルターの操作も、通常の静止画中心に撮影する分には問題とはならない。何より、仕上がる写真がしっかりと撮影時の空気感を伝えてくれる、フジの発色が嬉しいカメラである。各社から多くのミラーレスカメラが発売されている昨今、当方がオススメする No.1 の小型ミラーレスは現状 X-E3 が最高得点、である。