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2018年1月23日火曜日

大雪の東京を Canon PowerShot G1X Mark3 で記録する

 4年ぶりの大雪警報が東京23区内に。そんな日は、家路を急ぐ人も多いが、カメラマン達は妙に血が騒ぎ出す。いつも見慣れた東京の街の風景が、雪の白いベールを纏って、美しく輝き出すのだ。滅多に無いシャッターチャンスを逃す手は無い。大手町のオフィスを少し早めに出て、皇居を見ながら東京駅前へと急ぐ。ビル街は雪と風が強く、折りたたみ傘は風に煽られて反り返る様な、厳しい天候。陽が落ちて、気温もグンッと下がって来た。

しかしそんな状況でも、「行幸通りには、三脚とカメラを構えているカメラマン達がきっと集まっているのだろうな」と想像していたら、その通りの風景が展開していた。当方も、その群れに加わる事に。ポケットに収まる APS-C CMOS のルーキーデジカメ、Canon PowerShot G1X MarkIII は、こんな日に大活躍してくれる。


さすがに通勤に、重量級のデジタル一眼レフを持っていくのは辛い。でも、それなりの写真クオリティで、暗いシーンにも強いカメラで撮影したい.....。G1X MarkIII は、そんなカメラマン・ニーズにもしっかり応えてくれるのだ。一見、タフな外装には見えないのだが、実は防塵・防滴構造になっていて、こんな細かな雪が吹き付ける日でも、安心して撮影を続ける事が出来る。低温での撮影だが、電池が弱る事も無く、順調に雪の中の撮影は進む。本日撮影した写真は、こちらの flickr アルバムからご覧頂きたい。大型 CMOS の APS-C らしい写りを確認頂けるはずだ。

一通り G1X MarkIII で撮影した後で、最後は iPhoneX の出番。流石に APS-C コンデジを持っているので静止画撮影ではなく、iPhoneX の機能のひとつ、「スローモーション」撮影の出番だ。雪の日はこのスローモーションが、強く吹き付ける雪の動きを止めてくれる。暗くなって来たので、街灯が雪に反射する場所を選んで、背景には東京駅を配して。雪の東京駅動画が、手軽に出来上がった。夜半になって、雪が止んだ。明日はまた、朝陽に輝く白銀世界を楽しめるはずだ。

2018年1月21日日曜日

Canon PowerShot G1X mark3 にピタリのケース Hakuba Outdoor Camera Pouch 03

新しい酒には新しい皮袋を。新しいデジカメには、新しいカメラケースを。しかしここ数年各種デジカメ用ケースを実際に購入し、試して来ての学びは、「専用ケースは、高い値付けになっている事が多い」こと。特にハイエンド・コンデジ向けは、製造数も限られるせいか、ケースだけで1万円以上の価格になることもしばしば。一方で、綺麗に使って下取りに将来出しても、レンズやカメラ本体と違って専用ケースは二束三文の評価にしかならない。

今回購入した Canon PowerShot G1X MarkIII 用の専用ケース CSC-G10 の例で見ると、使い勝手の良さそうなデザインでしっかりした造りにはなっているが、価格は 11,000 円以上になってしまう。長い年月使えれば良いのだが、デジカメの場合はアナログカメラ時代と違って技術の陳腐化も早く、高級なケースを購入しても見合わない場合が多い。そこで、実機を手に、丁度良いケースを探して量販店のカメラ・ケース・コーナーを物色することになる。

今回の Canon PowerShot G1X MarkIII は、一般のコンデジよりやや大きく、小型のミラーレスよりやや小さい、という微妙なサイズ。なかなか丁度良い大きさが無く、大き目のレンズケースで代用するか、とあきらめかけた頃に量販店の棚で出会ったのが、Hakuba アウトドア・カメラポーチ03なる小型ケース。測った様にぴったりとレンズを収納した本体が収まる大きさで、しかも小さな前面ポケットが2つあり、この中に予備電池やレンズキャップを入れて置く事が出来る。当方はスナップ撮影の速写性を活かすべく、レンズキャップは外して、しかしレンズ保護の為に 37mm の無色フィルターを着けている。レンズキャップもたまには使う事があるので、ケース前面のポケットはその為にも便利だ。

そして価格も財布に嬉しい2千円以下の実売税込価格。これなら、G1X MarkIII 用に連れ出すにも気軽に使える。色もスタンダードな黒以外に、青、オレンジ、赤、エンジなどがあり、好みに合わせて選ぶことが出来る。本体に付属するハンドストラップは、外してしまう事も可能で、他のカメラ用のストラップに利用することも可能だ。(G1X MarkIII のストラップ穴は小さめで、こちらに利用することは不可能だった。)ケース裏にはベルト通しのストラップがあるので、ベルトへ固定することも出来る。底面にもしっかりクッションが効いた素材が入っている。小型で機動性が高いスナップカメラ G1X MarkIII を連れ出して速写対応するには、十分な性能のケースで、おすすめです。


[Review] Canon PowerShot G1X Mark3 の高画質と機動性は上級ミラーレスに肉薄


最近のコンデジは以前より大型の1インチ CMOS (撮像素子)を装備しているものが増えてきた。一方で、デジタル一眼レフ並の更に大きな APS-C サイズの CMOS (ちなみに、1インチ CMOS と面積比較をすると、APS-C は約3倍弱にもなる)を内蔵した機種というのは、RICOH GXR のレンズユニットあたりから始まり、FUJIFILM X100 シリーズや RICOH GR シリーズで受け継がれたものの、ズーム・レンズを備えた APS-C 小型機は、なかなか登場せずにいた。

APS-C サイズに対応するレンズ・ユニットの開発やコストの問題だと思われるが、むしろ、各カメラ・メーカーが注力する領域が交換レンズの売上も期待できる、レンズ交換式小型ミラーレス・カメラが中心となった事もあって、固定レンズの APS-C コンデジというのは、忘れ去られたかに見えていた。

しかし、Canon PowerShot G1X MarkIII が、APS-C 小型機分野のホープとして、昨年11月末、不死鳥の様に現れた。固定レンズの焦点距離 24-72mm 相当で f2.8-5.6 というレンズ・スペックは、ハイエンド・コンデジとしてはもう少し明るさを期待したいところもあるが、ボディ内に収まる沈胴式の小型レンズとするには、とりあえずこの辺りが無理の無い設計が出来る範囲だったのではないだろうか。


APS-C サイズの CMOS を積んで、電池・SD カードまで含めた装備重量はわずかに 399g。当方が普段利用しているフルサイズ・デジタル一眼レフの EOS 6D (装備重量 755g) + SIGMA 24-70mm f2.8 ART レンズ (1,020g) の合計が 1,775g にもなるので、レンズ込み 1/4 以下の総重量だ。Canon 製の二つのカメラを並べてみると、親カメ・子カメ、といった雰囲気。G1X MarkIII はこの大きさで、EOS 7D MarkII の 2,020 万画素を上回る 2,420 万画素の CMOS を内蔵している、というのだから、技術の進歩には目を見張るものがある。ボディやレンズの塗装も手を抜かず、しっかり仕上がっているところはさすが Canon。流麗なデザインも今風。握りやすいグリップの効果もあって、手にした時の安心感は、小型機ながらかなりのものだ。

実際に各所で撮影してみると流石に、f2.8 通しの素晴らしいフルサイズ対応のレンズ描写力には及ばない(ちなみに EOS6D と SIGMA 24-70mm f2.8 DG Art レンズの作例写真はこちらの当方 flickr アルバムでご確認を)ものの、コンデジでここまで写るのか!!、という撮影結果は、昼夜の撮影でも十分確認できた。G1X MarkIII の作例写真は、ぜひ当方の flickr アルバムでご覧頂きたい。

困った事に、この大きさ・重さで手軽に撮影出来てしまうと、これまで使って来た m4/3 や APS-C CMOS のレンズ交換式ミラーレス・デジカメの出番が今年は随分減ってしまうかもしれない。24-600mm まで撮影可能な 1インチ・デジカメの Sony CyberShot RX10 MarkIV あたりには「小型で超望遠」という他に無い武器があるので何とか厳しいデジタルベアーズ・デジカメチームのポジション争いを生き延びそうだが、突然 G1X MarkIII の様な軽量で機動性の高いルーキーが参加すると、そのポジションを奪われるカメラも今年は続出するかもしれない。まずは G1X MarkIII をしっかり活用してみるとしよう。今年最初の1台、とりあえずそのパフォーマンスの高さに満足です。