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3月25日、遂に発売開始された
カシオのスマート・アウドドア・ウォッチ WSD-F10。通常のスマートウォッチに加えて、カシオが得意とするアウトドア機能満載の WSD-F10 は、Android スマホと連携することによって、多くの CASIO 純正アウトドア・アプリを利用する事ができる。しかし残念ながら、GPS を連動させねばならないアプリの多くは、Android アプリだ。当方もいずれは Android と連携させてフル機能を堪能しようと思っているのだが、まずは普段使いの iPhone 6s Plus とのペアリング(接続は Bluetooth 経由)で、何がどこまで出来るのか、どの機能は使えないのか、をチェックしてみたい。
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機能チェックの前に、まずは外観。Apple Watch を見慣れた目にはやや大柄で厚め。大きさは CASIO の GPS G-SHOCK / ProTrek クラスで、厚みがちょっと薄い程度だ。しかし重量的には、見た目より軽い。GPS G-SHOCK
GPW-1000 シリーズの重さは 126g、
WSD-F10 のバンドを含む重さは 93g しか無い。
Apple Watch ステンレススチール 42mm の重さは 90g (ブラックスポーツバンド含む)なので、重さ的に実はほぼ同じ。大柄に見えても軽く感じるのは、こうした数値に現れる部分なのであろう。大きさ的には G-SHOCK GPS クラス、重さは Apple Watch 42mm ステンレスとほぼ変わらず、なのである。
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Apple 等と比較しよりシンプルで環境に配慮された作りの紙箱を開けると、同梱されているのは時計本体、充電用丸型 USB ケーブル、そして USB 用の 5V-1A AC アダプター。USB 対応なので、スマホ用のモバイルバッテリーでの充電も、このケーブルがあれば可能だ。同梱の説明書はシンプルなので、
詳細はネットマニュアルで読んで、あとは使いながら覚える方が良いだろう。
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本体のスイッチをオンにすると、スマホとのペアリングの前に 50% 以上の充電と、Android Wear アプリをスマホでダウンロードする様に促される。まずは充電。丸い充電端子形状はユニークだ。5気圧防水で、時計側も金属が露出しているが蓋は必要なく、そのままマグネットで装着すれば良い。磁力はそこそこ強力だが、何かが触れると外れる事もあるので、夜間の充電時には不用意に外れない様に上から刺すなど、注意が必要かもしれない。充電端子の横にあるのは、センサーだ。これも最近のカシオらしく、出っ張りが少ないミニマムな形状で好感。
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充電はフル充電まで2時間と、比較的短時間で済む。文字盤10時の上あたりに小さな LED がまずは赤く点灯、緑色に変わるとフル充電完了だ。次はスマホとのペアリング。 iPhone (iOS) の場合にはもちろん、iOS 対応の Android Wear アプリをダウンロードして繋ぐ事になる。アプリの指示通りに進めると、サクサクと Bluetooth でペアリングは完了。ちなみに WSD-F10 は Bluetooth だけでなく、WiFi も内蔵し、 802.11b/g/n に準拠している。そのあたりの理由は
Android Wear のヘルプ、にて。
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さて、ペアリングが終了したところでいよいよ利用開始。以前他社製 Android Wear も使っていたので、操作に迷いは無い。画面が広くなった分、フォントの文字も大きくなり(ちなみにフォントの大きさは3段階から選べる)、液晶輝度も高く非常に見易い。当方も Apple Watch を始め各社の Smart Watch を利用して来たが、最高水準と呼べる見易さだ。そしてデジタル時計の老舗、カシオらしさは、同社独自開発の Watch Face にも。一目でパッと時間がわかる文字盤デザインはさすがカシオ。「オーセンティック」、「2レイヤー」といった同社独自のウォッチフェースは、時計の色に合わせて色も変えられるが、オレンジが一番美しい。(個人の感想です。)時計本体のカラー選びも、この文字盤の鮮やかさとのマッチングの良さで、オレンジに最終決定した次第。充電状態やバロメーター、24時間計、曜日・日付も、「オーセンティック」(写真)ではアナログ時計的に配置され、抜群に視認性が良い。
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Apple Watch との一番の違いは、既報の通り、カラー、白黒の液晶2層構造になっていること。そして、文字盤常時点灯も可能なので、時計らしさがスマートウォッチでも復活していること。アナログ時計ファンとしては、完全にブラック・アウトしてスリープしている状態の腕時計文字盤は、電力消費を抑える為とはいえ、やはり気持ちが良いものでは無い。Apple Watch を使い始めての違和感は、そのあたりにもあった。WSD-F10 に乗り換えて、そこは払拭された、と言って良い。設定で「常に画面表示 ON」を選び、文字盤を常時表示しても1日電池が持つ。
その設定を OFF にして、スリープ時のみ白黒液晶表示にすると、2.5 日稼動。さらに Android 機能を完全オフにして白黒液晶表示のみの「タイムピースモード」を選ぶと、1ヶ月以上も電池が持つのである。ちなみに、白黒表示にするとバックライトがオフになるが、太陽の下では右写真の通り反射で非常に明るく表示される。映画館や静かな会議の時にはシアターモードを選んで、一時的に通信機能を切って白黒液晶表示のみにすることも可能だ。
詳細はこちらの説明ご参照。電池持ちへの工夫も、カシオが培った技術が凝縮されている。Android スマートウォッチとしては高価な部類の WSD-F10 だが、二重液晶装備とそのメリット、さらには各種カシオらしいアウトドア・アプリの付加価値を考えると、アウトドア好きな方々には受け入れられるのでは無いだろうか。
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そして本題、iPhone ユーザーが使える機能と使えない機能。
一覧は CASIO 作成のこの比較表を見て頂き度い。アプリとして 「GPS を活用する」、日の出日の入り、タイド(潮位)グラフ、活動グラフなど、カシオ独自アプリが使えない事に加えて、Android Wear の純正アプリが残念ながら使用出来ない。種類豊富な Watch Face などはダウンロード出来るのだが。
一方、地磁気・圧力センサーで稼動するコンパス、気圧計、高度計は iPhone ユーザーでももちろん利用可能だ。CASIO 利用歴が長い当方が注目したのは、高度計の微調整のしやすさ。
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高度計は気圧変化から高度を読み取るので、その日の天気の変化等で、常に数字が上下し、これまでのトリプルセンサー内蔵の ProTrek でもあまり実用的でない事が多かった。しかし WSD-F10 では、高度計を右側面上側の TOOL ボタンから選んで、さらに画面を左に二回スワイプすると、高度微調整画面が現れる(写真)。現在の高度に合わせて下部の矢印ボタンのタッチでケタ数ごとに数字を調整すると、比較的高度の近似値が気圧変化からでも表示される様になる。画面が大きくタッチ液晶であるからこそ、これまで有った高度計の様な機能についても、使い易くなっているという好例である。ちなみに、右側面下の APP ボタンを押すと Andoroid アプリが立ち上がり、真中を押すと選択しているウォッチフェースの時計表示になる。さて、問題の Android アプリ。
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標準アプリの Google 検索(時計前バンドの上にマイク有り。OK Google、で起動)、天気、歩数計、ストップウォッチ、アラーム、タイマー、予定リスト、ライト....といったところは使える。もちろん、iPhone からの通知も、バイブレーションとともに表示される。これまで Apple Watch と iPhone の連携で、実用的に使っていたのは通知機能と歩数計ぐらいだった、という向きには、実は iOS 用 Android Wear アプリ経由のこの使い方でも、日常生活では問題さそうだ。
Apple Watch が同じ重量のまま大きく見易くなって、かつ5気圧防水にも対応してトリプルセンサー付き。電池も長持ち。時計常時表示。そういう使い方にメリットを見出せるなら、iPhone 連携だけでも十分満足して使える印象だ。
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iPhone から通知が入ると、時計盤下部が通知でマスクされてしまうが、スワイプするとすぐに時計表示に戻る。
種類豊富なリストバンドの着せ替えを楽しんだり、iOS アプリ連携を活用したいならもちろん Apple Watch を購入した方が良い(ちなみに本機のリストバンド変更は Apple Watch ほど簡単では無い)のだが、アウトドア用の G-SHOCK ProTrek に SmartWatch の基本機能、的な使い方で済むなら、WSD-F10 と iPhone の組み合わせも悪くはない。しかし、
CASIO 渾身のアウトドア用 GPS 連動 Android アプリを存分に使うなら、Android スマホとの連携は必須になる。しばらくは当方も iPhone 6s Plus と組み合わせて「文字盤が消えない大型/防水 基本機能付き SmartWatch」として WSD-F10 を活用するが、そのうちに Android スマホとも連携させてみたいと思っている。
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まだまだ黎明期の SmartWatch 市場だが、その中でも異色の、デジタル時計で歴史を持つメーカー・カシオが G-SHOCK / ProTrek で蓄積したアナログ魂を注入した WSD-F10 は、アウトドアが楽しくなるこれからの季節、おおいに活用出来そうだ。
発表当初は、価格の高さもあり、 iPhone ユーザーとして導入すべきか迷っていた本機だが、たまたま量販店の売場に CASIO の開発担当の方が居られて詳細に説明を受け、実物の質の高さを確認して、購入に踏み切る事が出来た。
ボタンの質感等も含めて、なかなか良く出来ている。カラーについては当初はブラックを考えていたが、アウトドア用時計ならではのカラフルさを求めるのも悪く無い。
発売店舗はまだ限られる様だが、是非店頭で実物に触れてみて頂き度い。
余談だが、WSD-F10 を利用開始した昨日、不思議なことにこれまで快調に動いていた Apple Watch が突然、充電すると熱くなり、デジタル時計表示のみでリセットも不可能、というクリティカルな状態に陥った。Andoroid Wear を使い始めたオーナーに拗ねてしまったのだろうか。いずれにせよ修理に持ち込まねば。
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