<良かった点>
・実は軽自動車は自分のクルマ人生ではこれで4台目。Pros/Cons を全て知り尽くしていたつもりだったが、軽オープンという新ジャンルは多くの点で良い方向に予想を裏切ってくれた。一番驚いたのは、関越の追い越し車線を余裕で走る事が可能となった点。前車ハスラー(の OEM のマツダ・フレア・クロスオーバー)NA エンジンと比較し、軽量車重+ターボエンジンの加速の良さ、そして直進性を良好にするボディ強化と安心して減速出来るブレーキの強化がそれにつながっている。高速道路巡航が非常にラクになった。(ちなみに余談ながら前車フレアはまだ人気に生産が追いつかず、超高額買取で、ミニマムな差額でコペンを入手出来た。)
・この二日間、日中はかなり暑く、気温が29度にもなることがあったが、高速で屋根を開けて走行すると、クーラー要らずで気持ち良い風を楽しめる。日が落ちて気温が下がっても、左右の窓を閉めると室内に流れ込む風量が減り、この季節ならオープンのままで OK。
・エンジンは3気筒で、下からスムーズにトルクが盛り上がる。碓氷峠や高峰高原へのワインディングでも、非力と感じる事はあまり無かった(軽自動車比)。スポーツカー的フォルムのおかげで、ゆっくり走る普通車がどんどん道を譲ってくれる。
・日本の狭い山道で気持ち良く走れるエンジン・セッティングと、路面に吸い付く様なハンドリング。引き締まった固さを感じる事が出来るボディとサスペンションのおかげで、安定してコーナリングが可能。それはまさにバイク感覚。しかもコケない、ヘルメットも必要無い。運転するフリーダムを、これ以上に感じられる乗り物があるだろうか。
・オープンのまま駐車していると、特に年配の方に「これ、運転すると、どう?」とニコニコと聞かれる事が多い。コミュニケーションを呼ぶクルマ、コペン。
・オープンのままゆっくり走っていると、360度の(でも運転中は後ろを見てはイケマセン)パノラマが常に広がっていて、同じ道を走っていても多くの発見が。街や自然の匂いという、移動中の変化をそのまま感じられるのは、まさにバイク感覚。
・メーター類はシンプルな白色 LED 発光で、視認性も高くデザイン的にも良好。エコな運転をすると白い木の葉マークが点灯。フロント、テールライトも、このクラスにしては非常に明るい LED を採用。ノーベル賞受賞の皆様に感謝。
<悪かった点>
・オープンのままで高速道路を走っての、一番の苦痛は長いトンネル。排気ガスの臭さや上からの漏水などは無かったが、クルマのエンジン音がトンネル内で反響してすさまじくうるさい。音楽を聞いているどころではない。かといってトンネルの度にフードを閉じる訳にも行かず、ここは我慢。
・クルマと考えてしまうと、荷物はほとんど積めない。トランクはフードを収納すると、テール部分の空間にわずかに積めるだけ。フードを閉じればゴルフバッグでも積めるが、それではせっかくのオープンの良さが活きない。しかし、四輪のバイクと考えると、顔面への風の抵抗を防いでくれる風防、助手席を荷物置きにした際の積載量の高さ(独り乗りの場合)、いざとなれば雨を防ぐ屋根もつけられる、と良いことづくし。
・運転中に、顔や手がかなり焼けてしまう。この二日間の様に日光が強い時には、サングラスが必須。伊達ではなくて、機能的に必要になるが、日本ではスカして見えてしまうのが残念。
・時々虫に襲われる。高峰高原で駐車中に、蜂の襲撃を受けました。(苦笑)
・二人しか乗れない、するとあまり荷物も積めない軽オープンのメリットは、クルマやバイクに乗り付けていないと全く理解されない。我が家の中でもそのロマンを理解するのは、現時点では当方と長男のみ。(苦笑)
・自宅近くの信号待ちで、見知らぬ小学生に「ママー、あのクルマ丸見え!」と嬉しそうに指を指された。
<総評>
・かつてのバイク乗りで、でもこのトシでバイクもなぁ、と思う節がある方には、絶好の4足鉄馬。バイクと比較するとより安全に、かつ気楽にあの頃の楽しさを取り戻す事が出来ます。夏場には汗をかく重いヘルメットも、転倒予防の革つなぎも必要無し。オープンエア感覚はかなりバイクに近い。小型サイズが故の、自由に車体を操れる操舵感は、たまりません。
・一方で、駐車場に余裕がある場合には来年出る新しいロードスター等、普通車のオープンと比べてみるのも良いかも。コペンには、その小さなボディによるメリットはたくさんあるものの、軽自動車としてのリスクも勿論あるので、真の安全性とゆったり感を求めるならより大きいクルマ、でしょう。当方は狭小道路が多い中野区在住、という事情からコペンサイズがベスト、なのですが。
・やはりオープンで、人生変わります。当方ももう少し歳をとってからオープンに乗ろう、と思っていましたが、この計画は前倒しにして良かった。この夏ダイハツ店に試乗に行って、考えが変わりました。さあ、あなたも是非。
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