当方は RICOH GR → Nikon1 V3 → Sony RX100 Mark III と使って来たがそれぞれに特徴があるカメラでどれも甲乙つけがたい。GR はリコーの明るい広角レンズの伝統が生きるハイアマチュア向け単焦点、V3 は Nikon1 シリーズの熟成された1台、RX100 M3 は見易い内蔵 EVF を装備。直近で使っていた RX100 M3 はしかし、EVF を超小型ボディーに収めた事もあるのか、やや操作感にキビキビさが足りない点が気になっていた。そこで登場した PowerShot G7X。PowerShot S120 の進化系にも、G1X シリーズの小型版にも見えるボディ外観。
店頭で触ってみると、S120 をずっとメインコンデジとして愛用していた当方としては、全く違和感が無い操作体系。そして、S120 で不満だった部分が改良・装備されて、画像が高精細になったのだからこれは導入しない手は無い。最も嬉しい進化点は、180度跳ね上げる事が出来て自分 撮りが簡単になった背面液晶、モードダイヤル下に設定された大型の露出補正ダイヤル、WiFi ボタンが側面に独立ボタンとして設定された事、そして望遠側が f2.8 と明るいレンズになった事。S120 もそのシャツのポケットにすっと入る小型さで優秀なスナップ機であるが、G7X は大きさの増大を出来るだけ抑えつつ、ズシッと重厚感のある兄弟機に仕上げて来た。ターゲットは S120 の超小型 CMOS での描写に飽き足らなくなった私の様な、スナップ撮影中心のカメラ好き、であろう。
ボディがカチッと出来ているのがとても良い。このカチッと感は、普段カバンに入れて携行するカメラとしては大変重要。華奢なカメラだと、余計な気を使ってしまうからだ。唯一外部プレッシャーで壊れ易い自動開閉レンズカバー部分は小型カメラケース等で保護した方が良いが、それ以外の部分は非常に硬い仕上がりになっていて安心感を覚える。重量感も含め、かなり硬派なのである。所有する喜びを十分感じられる質感になっている。
作例写真は、こちらの flickr アルバムにまとめているので、併せてご参照頂き度い。Canon の映像エンジン DIGIC6 の暗所性能の高さも良くおわかりいただけるはず。ボケ味、という点では、APS-C サイズ以上の CMOS 機でないと顕著で無い部分もあるが、1インチ CMOS のコンデジにはそれよりも、スマホとデジイチの間の、快適かつ万能なスナップ性能を求めたい。そういうニーズには、ピタッとはまるカメラである。
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