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2014年4月29日火曜日

SIGMA 50mm f1.4 DG HSM (ART) レンズと Canon EOS 6D フルサイズデジタル一眼の組み合わせ、ファーストレビュー

「何、あの40万円を越える超高性能だが高価な Carl Zeiss OTUS 55mm f1.4 と同等性能で実売10万円を切るだと!?」海外のレンズレビュー記事に目を見張り、そして価格設定に目を見張った SIGMA 50mm f1.4 DG HSM (ART) レンズが漸く手に入った。


もう少し画角が広い SIGMA 35mm f1.4 DG HSM で体験した、美しいボケ味とカリカリ画質の両立が、50mm 標準レンズではどこまで高められているのか。その確認こそがこのレンズを入手するもう一つの大きな理由であった。(35mm f1.4 レンズの作例はこちらの flickr アルバムをご参照下さい。)


黒川プロジェクトは、勿論その期待を裏切らない。背景ボケのとろ味は、完全に 35mm のそれを越えている。焦点距離を考えれば当然なのかもしれないが、うっとりする溶け具合である。ともかくも、以下の作例写真をご覧頂きたい。いずれも Canon EOS 6D JPEG 撮って出し、加工無しである。


背景ボケはあくまで上品に。


そして主題を浮き上がらせる様に。


数センチ焦点が下がった場所から、ゆるふわなボケは始まる。f1.4 開放絞りの威力。


背景ボケも、


前景ボケも美しくとろけて。


夜景もカリッと仕上げる高性能。


真っ暗な日比谷公園に、花屋の明かりが浮かび上がる。


肉眼より明るく撮影可能となってしまう、お堀端の景色。


和田倉噴水公園の夜間の噴水ライトアップ。噴水以外の明かりがほとんど無いこの場所で、背景のビルを含めてここまでの描写が可能なレンズなのである。





同社の 35mm f1.4 DG HSM レンズ同様、その描写を得るにはある程度のレンズ重量 (815g) は覚悟せねばならない。しかし、EOS 6D 等軽量なフルサイズ・カメラボディを組み合わせる事で、このレンズの機動性は上がる。本レンズの暗所性能を最大限引き出す上でも、DIGIC 5+ を備えた EOS 6D との組み合わせは秀逸と言える。

最新カメラのボディ、レンズの究極の高性能を現場の実写を通して探る、というのが本ブログの最大目的故に、手持ちボディもレンズもめまぐるしく変化するのが常なのだが、このレンズは永久保存したくなる、そんな強い魅力を秘めている。これをこの価格で世に出した SIGMA 黒川本社チーム、会津の製造チームに、最大限の敬意を払いたい、そういう気持ちにさせる、日本を代表するデジタル時代の高品質標準レンズなのだろう。

早速デジタルカメラグランプリ、2014 Summer のデジタル一眼交換レンズ部門で、総合金賞を受賞した。実際に利用してみて、当然の受賞、と思える快心の出来である。

このレンズの登場により、今後の他社製レンズ・レビューのハードルがかなり上がってしまった。いやはや、嬉しい悲鳴。w

その他の作例写真は、こちらの flickr アルバムにまとめましたので、よろしければご覧下さい。




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