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2016年2月28日日曜日

SIGMA ブース大盛況の CP+ 2016 で新製品 sd Quattro と 30mm f1.4 DC DN に触って来ました

例年通り、今年もパシフィコ横浜で開催の日本最大のカメラと写真の展示会、 CP+ 2016 へ。 何度も行っていると、だんだんコツがわかって来るのだが、空いているのは二日目(初日は初物を見たいプレスでごった返すし、最後の二日は週末)、入場登録はあえて皆がランチを食べに出る11時半以降...ということで二日目にゆったり出かけたら、会場前で黙々と歩いている時にいきなり名前を呼ぶ方が!誰かと思えば SIGMA の山木さん。

これはもう、今年も SIGMA 縛りで見なければいかん、という事で、SIGMA ブースでの講演をベースに会場を練り歩き。シグブラsasurau 三井師匠による、Foveon と Quattro の魅力に迫る作例満載講演(なぜか某中野のカメラ店の方が作例にw)、山木さん自らの sd Quattro 他 SIGMA 新製品に関する Innovative な講演(2日目講演のマックお宝探偵団さんによる動画はこちら)、

Island Gallery 石島さんによる、超広角で歪みが無い dp0 Quattro を活用した、等倍鑑賞を楽しむ都市夜景の撮り方などなど....どれを拝聴しても為になるものばかりで、ブースも毎回満員御礼。すべて無料でこれが聞けてしまうのは申し訳ない様な、素晴らしいレクチャーの数々。会場では、気になっていた直前発表の新ボディ SIGMA sd Quattro と m4/3 用の明るい新レンズ、30mm f1.4 DC DN をじっくりと触ってその出来栄えを確認。

sd Quattro の Touch & Try 待ち列は、前日の初日より短く、20分程度で触る事が出来た。想像より軽量で、グリップも握り易く、EVF の出来はまだ完成途上の様だけれど AF は噂通り高速に決まる(三井師匠が驚く程)。EVF の位置は背面やや右側で、光軸とは少しずれがある。軽量ボディだが高性能ガラスを利用するが故にやや重量がある SIGMA の単焦点系レンズを装着しても、前後の重量バランスは悪く無い。シャッターボタン近くの Lock スライドスイッチは、ボタン類の誤操作を防ぐ為のもの、との説明。視度補正のダイヤルは、上に引き上げて回すタイプ。発売時期は未定としながらも、3900万画素相当 APS-C の sd Quattro は7月頃には出したい、と山木さん。5100万画素相当のQuattro-H は年内のリリースを予定、とのこと。SIGMA ファンの皆さん、首を長くして待つべし。

一方の m4/3 用 30mm f1.4 は、とても軽量な小型レンズで好感。このレンズが装着できるなら、と、近々導入予定の新規小型ミラーレスボディは Olympus PEN-F に心を決める事が出来た。少し気になっていた C(Contemporary) シリーズ表記については、SIGMA の場合すべて光学対応で絵作りをするレンズのみが Art シリーズになる、との説明で一安心。30mm f1.4 は高性能レンズながら、m4/3 フォーマット故に電子的な補正も入るので、C シリーズ、との説明が山木さんの講演で。こちらは近々利用可能という事で、3月18日の発売日が楽しみ。

その他展示品では、やはり事前情報で気になっていた Pentax 初のフルサイズ・デジイチ、K-1 をじっくり試す。こちらも待ち列は二日目なら20分も無いぐらいで、実機を触る事が出来た。4本のステーで自在にグリグリ動く背面液晶は素晴らしく良く出来ている。レンズ接合部、SD カード収納部、操作ボタンを照らす様に各所に配置された LED も、ユーザーの事を考えて設計されていると感心。Nikon 同様、APS-C サイズ用の既存レンズも、そのままこのボディで使える配慮も嬉しい。

フルサイズカメラボディは Canon 6D でシステムを揃えてしまっているのでおいそれと移れないのだが、今からフルサイズを買うとすると、七十万円以上もする Nikon や Canon のフラッグシップよりも、K-1 を買いたい、と強く感じた次第。蛇足ながら、当方は Marc Newson デザインの一文字違い、Pentax K-01 ユーザーなのだが、発売当初定価 27,000 円もした K-01 専用の四角い牛革ケースが、アウトレット会場の Ricoh / Pentax ブースで 2,000 円と大安売り。ミラーレスにパンケーキレンズを付けている方にもピタリのサイズなので、ぜひ購入をお勧めしたい。

Canon ブースでは、当方が愛用している富士山撮影専用(笑)カメラ、高倍率ズームコンパクトの PowerShot SX700HS の後継、PowerShot SX720HS をお試し。30倍ズームが 40倍になり、天井部がフラットになって少し小型化、地味だが進化している。5軸手ぶれ補正を備えた本機は小型ながら手持ち撮影でも高倍率望遠で撮れる本格派なので、旅の荷物を軽くしたい向きにはお勧めの一台。これで EVF が付くと文句無いのだが、それを加えると Panasonic の Lumix TZ85 ぐらいのサイズになってしまうのだろうか、現状の技術では。

Canon ブースでは新型中級機の EOS 80D も展示されていて何気なく触ってみたら、その AF の速さと正確さに驚愕。聞けば45点のクロスで測距していると。速い訳だ。光学ファインダーの視野も、上級機と同じ 100%。そして、愛機の EOS 6D の背面液晶と比較して、クリスプで明るい液晶画面。液晶ライブビュー状態での AF の速さは、もはや 6D と比べるべくも無い...。これは売れる。

Canon はやはりこの手の商品作りが上手だ。APS-C 光学ファインダーのデジイチをこの春買うなら、これはお勧め。新規開発されたキットレンズの EF-S 18-135mm f3.5-5.6 IS USM も超音波で静音・小型軽量、4段分の手ぶれ補正が効いて申し分無し。7D Mark II も素敵だけど 910g のボディはちょっと重いよね、と感じていた向きには、730g の 80D がグッと来るはず。

そして、m4/3 ユーザーとして、予想せず会場で見つけてびっくりぽん、になったのは、Z Cam E1。m4/3 マウントで、背面液晶もついた超小型カメラ。ドローン搭載も、アクション・カメラの様な利用も可能で、16百万画素。静止画も、4K 動画撮影も対応。Olympus Air のボディ部が四角になって、液晶が付いた様なそのフォルム。現在日本では WiFi の認証取得中で、2ヶ月ほどで Sightron から発売予定、との事。GoPro の様な m4/3 カメラ、国内価格は十万円程度になる、という事で安くは無いのだが、「Olympus Air に液晶がついていたらな」、と思っていたあなたには注目の一台。

結局2日目金曜日、3日目土曜日と年に一度のカメラ好きの祭典 CP+ を満喫して、カメラケースなど革製のカメラ用品で新進気鋭の COTTA ブースでアンケートに答えるともれなくもらえる、手作りで高品質な小型革製コインケースを頂いて、横浜そごうの B2 階で 聘珍楼の肉まんをお土産に帰路についたのであった。

実は CP+ は、展示会の後に寄ると楽しめる横浜の名物スポットが各所に。地下鉄で中華街に行くのは定番だが、それ以外の楽しみもいくつかここ数年で開拓したので、次回エントリでご紹介










2015年4月6日月曜日

[レビュー] Olympus Air で、カメラ本体は空気の様な存在に

最初、その製品を知った時には、「まあ、Sony のレンズ型カメラシリーズの二番煎じでしょう」程度の感想で、大きな期待を持っていなかった。というのは、Sony の QX-10 をしばらく使ったが、十分活用しきれなかった、という感想を持っていたからだ。Olympus が、オンライン販売のみでの販売を始めた、オープンプラットフォーム・カメラ Olympus Air A01 の外観は、Sony 製品の流れを組むものに見えた。レンズ交換式ではあるが、これも Sony の QX1 が先行している。

ネットで製品紹介ページを読んでみても、その違いを理解することは難しかった。しかし、猫写真家の荻窪圭さんによる A01 レビュー(ITmedia デジカメプラス記事)を読んでみて、ようやくその独自の面白さを理解。マイクロフォーサーズシステム (m4/3)が得意とする小型レンズを、A01 の小型筐体に装着する事で、超小型カメラシステム独自の様々なレンズを日常携行して、自由な撮り方を創造して行く、そういう姿勢で楽しめるのだと伝わって来た。Sony の QX1 より一回り小さい、そこがひとつ重要。

ということで早速、Olympus のネットショップで注文。数日で本体が届いた。なかなかカチッと出来ていて、光沢仕上げも有りモノとしての魅力も十分。底面の裏蓋の構造が少し華奢であったり、電池交換は出来にくい仕様である点は次のモデルでの改善をお願いしたいところだが、全般に満足出来る高品質さだ。

手持ちの iPhone6 Plus との接続は、基本アプリの OA.Central をダウンロードすると、あとはスマホの画面の手順に従って行くだけで設定が可能になる。先に購入した Casio ZR1600 と同じで、Bluetooth x WiFi 双方を利用した、Bluetooth Smart 常時接続を起点とする WiFi 無線コネクションが必要となる。Bluetooth の接続は問題無く進むが、WiFi 接続に関して iOS ユーザーは Android と違い、スマホ本体が他の WiFi と接続されている場合には、一般メニューからの手動による接続先変更が必要。その点さえ気をつければ難しい点は無い。

早速使ってみると、Sony QX シリーズとの違いですぐに気づくのは、シャッターボタンの大きさと位置。QX 10 では丸く小さい側面シャッターだったが、A01 では楕円形で大きなシャッターボタンが、三脚穴とは逆位置の天井面に設定されている。

これが、実は使いやすい。形状が大きくどの方向からでも押しやすい事は勿論、上部に設定されているので、カメラ感覚での利用がしやすいのだ。シャッターボタンはやはり上から下に押したい、それがカメラマンの習性。最近発売された Canon の PowerShot N2 も、セルフィーを撮影し易く面白いカメラだと思ったが、初代 N と同様の構造の、リング上の360度どこからでも押せるシャッターが、少し当方には使いづらかった。

A01 のシャッターは、この種のものとしては抜群に押しやすい。そこでまずは愛着が湧くのである。スナップ用途で、スマホとつながず単体で使う際にも、電源ボタンを押してすぐにシャッターが切れる。そして、AF が最近の Olympus の AF に採用されている FAST AF で、文字通り速い。バカッ速と呼べるほど。なので、電源を入れて、AF を決めて、気持ち良くシャッターを切る、この一連の流れが実にスムーズなのである。AF に迷いが無い。スマホを接続する前から、すっかり A01 が気に入ってしまう。

そしてスマホをつないでさらに驚愕。例えば m.Zuiko 40-150mm f2.8 Pro  の様な望遠ズームを接続して(右の写真の通り、実際に装着してもカメラ本体というより、倍率を上げるテレコンバーターにしか見えない点はご愛嬌)スマホにつないで、スマホ画面のリモート映像でピントを合わせたいところをタッチするだけでも、ピッと AF が合う。このサクサク感は素晴らしい。フルサイズ換算 300mm 相当の望遠レンズで、この小さなカメラボディで、瞬時に AF 合焦出来てしまう!!レンズ型カメラだから、という妥協が無く、オリンパスの最新技術が奢られている、と実感出来る。さらなる高みを望遠レンズで目指したい方は、Daiy Portal Z、じゃなかった、デジカメ Watch の切り貼り実験室の記事をご参照。

純正アプリ系も充実していて、OA.Central 経由でダウンロードすべきアプリが全てみつかる。詳細はこちらのリンクを参照頂き度いが、特に素晴らしいのは、OA.ModeDial というアプリ。(ちなみに、この OA なんちゃら、というネーミングはもう少しシンプルにわかり易くした方が良いと思うのだが。)これを利用すると、ほぼオリンパスのデジタル一眼の基本機能が使える様になる。

デジタルテレコン機能もあって、機能ボタン一押しで 2x - 3x の拡大画像にサクサク切り替わる。A モード(絞り優先)にして、このテレコンを活用すると、オールド・レンズを装着してマニュアルフォーカス、という作業も楽々。詳しくはこちらのデジカメウォッチの伊藤浩一氏レポートを参照頂き度い。m4/3 でオールドレンズ(沼)遊びをされている方なら、この使い方はどっぷりはまれるはず。なにしろシステムサイズが小さくて済む。

当方は、今週末はオールドレンズを試写するところまでできなかったので、とりあえずは魚眼の Olympus 製ボディキャップレンズ、9mm f8 BCL-0980  (超広角 18mm 相当、対角魚眼)を装着、それをベルボンの超小型セルフィー棒、ウルトラスティックセルフィーに取り付けて、まずは中野通りから新井薬師の桜見物に利用した。作例はこちらの flickr album を参照頂き度いが、MF レンズながら魚眼なので、フォーカスをあまり気にせず気軽に撮れる。桜を眺めている自分を桜越しに上のアングルから、というのはこの組み合わせならでは、だ。もはや自撮りとは気づかれない様な(笑)アングルでの撮影も可能になる。

その他、薄型パンケーキ・レンズでキレの良い画像を撮影出来る Panasonic Lumix G 14mm f2.5 (広角 28mm 相当)での撮影作例も、こちらの flickr アルバムに置いているので参照頂き度い。ともかくも、使っているうちにその空気の様なカメラボディの存在を忘れてしまう程、超小型でモバイル環境で楽しめるレンズ型カメラである。しばらく常時携行して、様々なレンズとともに使ってみたい。