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2015年7月26日日曜日

[試乗 Review] Mazda Roadster 試乗、四輪バイクの Daihatsu Copen と比べてみた

ダイハツ・コペンに乗り始めてもうすぐ1年。小柄で扱いやすい車体は、「四輪バイク」としての性能を十分に発揮し、1年経ってもその楽しさは新鮮さを失わない。その後登場したホンダ S660 には、スタイリングや荷物収納機能の低さから、実用的側面も多少欲しいという当方の利用シーンを勘案するとあまり興味を引かれなかったのだが、マツダ・ロードスターには心をグッと掴まれた。ともかくその流麗な車体デザインは、非の打ち所が無い。

とりあえず乗ってみないと、ということで、休日に近所のマツダ店に電話すると、AT 車の試乗車があるという。試乗時間を予約して、コペンで出かける。直前にコペンに乗って行けば体感的な乗り味の違いがよりはっきりわかるはず、という算段だ。コペンとの違いを確かめる意味で、マツダ店に到着するなり、まずはリアトランクを開けてみる。深さがあるので、機内持ち込み用スーツケースなら複数入りそうだ。だが、横にすれば大きな旅行用スーツケースがしっかり入るスペースが確保されているコペンのリヤトランクの収納性の高さも侮れない。ルーフトップを収納するスペースはトランクとキャビンの間に配置されているロードスターの方が、常に荷物を入れておけるので便利(コペンは、屋根をトランクに収納するので、屋根を開けている時には荷物の収納性は低くなる)ではあるが、トランク内のスペースは横幅がもう少しあると嬉しい気もした。

実車を前にすると、普段軽四輪に慣れているのでかなり大きく見えるが、乗り込んでみるとそこはツーシーター、広々、という印象でも無い。しかし、屋根を閉じている時には体を折りたたむ様に乗り込まねばならないコペンと比較すると、乗降はさすがに楽である。サイズもグッと大きくなり、もはやこれは「四輪バイク」とは呼んではいけない、自動車そのものであると感じた。インパネ類はシンプルで直感的にわかり易い。感心したのは運転席からも使い易い、取り付け位置可変のカップホルダー。コペンの場合はカップホルダーが視界より少し後ろの席左横奥にある為、取り出しが少し面倒。こちらはロードスターに軍配。

エンジンをかけると、激しくは無いが落ち着いた音で始動する。始動から野性味のあるエキゾーストノートを奏でるコペンの音の味付けも意外に悪く無い。そしてマツダ店から乗り出す。最初に気づくのは車重の違い。ロードスター AT も 1t 強の 1,050kg と普通車のスポーツカーにしてはかなり軽いが、コペンの車重は Robe AT で 870kg と、180kgほどの違いがある。スタートでスッと出る感じは、実はコペンの方が速い様に思えた。

しかしさすがにエンジン馬力はロードスターの 131ps と比較し、コペンは 64ps。その違いはスピードが上昇し始めるとしっかり体感される事に。サスペンションもさすが普通車の余裕を感じさせる仕上がり。路面のちょっとした凹凸をすぐに拾ってしまうコペンと比較し、これなら高速道路はずっと快適だろう、と想像できる深い乗り味を、ロードスターでは実感出来た。当初は横幅があってコペンと比べて幅の感覚がつかみにくいとも感じたが、バンパーの角を削り取った様なデザインになっている為、狭い道や車庫入れでも簡単に擦る事は無いはずだ。

コペンと比べて気になった点がしかしもうひとつ。コペンと違い、ハードトップでは無い、クロス 製の屋根は耐久性の点でやや心配がある。屋根が軽いので車重減には貢献し、かつ片手でも開け閉めし易い点はメリットなのだが、個人的には硬い屋根の方がオープンカーといえども安心感を感ずる。来年にはハードトップのロードスターも登場するのでは!?、という店員さん情報も有り、ロードスターにいつか乗り換えるにしても、ハードトップを待ってみたいという気持ちになった。コペンで採用されている電動開閉天井は動作が機敏では無い事もあり、手動でシンプルに開け閉め出来る点ではロードスターの布製天井も好ましいのだが、経年劣化のし易さ、の問題も有り、ここは好き嫌いが分かれる点かもしれない。

コペンで高速道路に乗っている時間が比較的長めな当方としては、高速安定性が抜群なロードスターに惹かれる部分も多いのだが、都内を中心に「ヘルメットを装着する必要の無い、全天候型四輪バイク」としてシャキシャキ走って実用性も高い、という点ではコペンへの愛着も強く、当面はコペンに乗り続けようと決心。

でも、ロードスターの試乗、楽しかった。いつかは!!



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