閉店間際、すでに複数の来店客がいる中で待っていると、日本語堪能な外国人女性スタッフに対応してもらえた。店の裏手から、指名していた LEICA Q の黒箱が即座に持ち出され、優雅な手つきで丁寧に開梱されて、スナップ・シューターは精悍なその姿を現した。
購入前の動作確認だけかと思いきや、「すぐに使われますか?」との質問。イエスと即答すると、「それでは充電済み電池と交換致します」と、奥から満充電の「新品」電池が即座に用意された。なんという木下藤吉郎サービス!!、と驚いていると、装着が少し面倒な金属リング 方式のストラップを装着してもらえた上に(しかも金属リングの間を開くツールは爪楊枝)、「箱はご自宅に配送あしましょうか?」との問いかけ。
そう、LEICA ブランドのカメラはこれまで当方も X1、X (typ 113) (当方レビュー記事はこちらで)と使ってきているが、いずれの箱も重箱の様に大きい。撮影の邪魔にならない様に、これも店負担で家に送ってくれる、というのだ。カメラ好きは購入後すぐにでも試写してみたいもの。その心が見透かされている様で驚き、感激。ドイツ一流カメラ・メーカー直営ショップのサービス、流石である。
ということで、思いがけず本格撮影に入れる事になり、店を出てすぐに始まる銀座〜有楽町〜丸の内のいつものコースを、ナイト・フォト・ウォーク。とりあえずはほぼ完全オート設定で撮影してみる。
事前にいくつかのレビュー記事で見ていた通り、LEICA Q の動作はスナップ・シューターの帝王にふさわしいサクサク度合い。スイッチオンをしてEVF を除いて AF を作動させて撮影する迄の流れに無駄が無い。流れる様に撮影が可能である。
カメラ前面にはホールド用のグリップが無いが、背面上部の親指があたる部分のくぼみ(サムレスト)が、しっかりしたグリップ感につながるデザインになっている。
レンズの根元部分にあるリングでマクロ切り替えを行うところは、ややひっかかりが限られていて固めな動作だが、慣れるとこれも容易に操作可能。
カメラとレンズの性能任せで、ここまでの仕上がりになるのが LEICA Q の素性、なのである。そしてカメラ+(固定)レンズ合計の装備重量で 640g。LEICA Q 同等の撮影が可能なフルサイズ・デジイチ+大口径レンズの組み合わせが確実に 1kg 以上になることを考えると、非常に軽量。夜散歩撮影に持ち出すバディとして、これ以上のデジカメに出会った記憶が無い。
35mm、50mm レンズ相当にも、28mm の基本画面を見つつサムレスト右側の小さなボタンを押すだけで瞬時にクロップ(切り出し)出来る。28mm 画面の中に、クロップ枠が液晶表示で浮き出る仕組み。まるで LEICA のアナログ・レンジファインダー機の光学ファインダーを覗いている様な表示になる。このあたりのマニア心のくすぐり方も流石である。
とりあえずは、昨晩の写真100枚をこちらの flickr アルバムにあげておくので、Summilux 28mm f1.7 を搭載する LEICA Q の Night Shooter としての実力を存分にお確かめ頂きたい。Digitalbear チーム・オーナーとしてはもう、外国人ルーキー Q にベタ惚れ、である。
0 件のコメント:
コメントを投稿