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2016年4月25日月曜日

[Review] Canon PowerShot G7X Mark II vs G7X、先代より新機種が激しく進化していて驚かされる

満を持して発売された、Canon PowerShot G7 X Mark II。1インチ CMOS を備えた小型ハイエンド・コンデジの中でも大ヒット製品となった G7 X の二代目が、横浜 CP+ での展示を経て、遂に登場した。以前G7 X ユーザーだった当方としても、非常に気になる新機種、早速近所のカメラ店店頭で、その進化ポイントを現場でチェックしてみることにした。

新旧二台を並べて気づくのは、なんとロゴ位置の変更。G7 X のロゴが、先代ではフロント下部に、新機種 Mark II では上部に。同じ機種名を持つ新旧世代間のロゴ位置変更は珍しいのではないだろうか。一方で、Mark II の文字は前面には見当たらず、天井部に薄く記述されているだけである。控えめといえば控えめな、新機種アピール方法。

そして外見上、誰でも最初に目に入る大きなデザイン変更は、グリップの追加。以前の機種でも、当方は両面テープで装着する小さなゴムグリップを取り付けて利用していたので、この変更は嬉しいところ。更に良く見ると、コーナーの面取りが変わっている。狭い丸型のコーナー・デザインが、広めの面取りに変わり、これも全般的な握り易さに貢献しそうだ。エルゴノミクス・デザインが新機種では多く採り入れられた、ということだろうか。この変化に伴い、ボディ表面の材質も変わっている。先代の方が高級感ある素材にも見えるが、Mark II は滑りにくさ、では上と言えるだろう。ぱっと見では以上の変化が施されている事が、わかるが、詳細に眺めると更に多くの発見が。




上から見ると、いくつかまたデザイン変更点が。上記の面取り変化にあわせて、フラッシュ形状は左上角が丸くなる形に。さらにポップアップしてみると、少しフラッシュ位置が前進している。これは発光時の光の蹴られを防ぐ対策なのだろうか。そして理由は不明だが、軍幹部右手に、マイク部分を少し盛り上げる様に斜めの線が引かれた。指先でその下の電源ボタン位置を探すには、良い導線となっている。

更に、当方的には地味な変更なれど一番注目したのだが、右手のモードダイヤル・露出補正ダイヤル設置位置が、新機種では若干後ろ目になっている。ダイヤルのクリック感も、ややスムーズ目となり、親指の腹での回し易さが著しく改善した。フロント部にグリップを搭載したので、後ろの部分の構造は逆にスリム化し、握り易さアップ。これは是非新機種テスト時に触ってチェック頂きたい重要な変化だ。撮影時、最もハイアマチュア・ユーザーが利用しそうな露出補正ダイヤルの使い勝手に大きな改善が加えられているのは有難い。


Mark II の進化はまだまだ続く。先代では上にしか開かなかった背面液晶が、引き出して、下向きにも動く様になった。ハイアングルからの撮影が、これで非常に実行し易くなっている。この改善を行いながら、レンズ先端部までの厚みで比べると、それほど大きくなっていない点は流石だ。ここまで違うと、Mark II というよりは G8 X と呼びたい位の進化があると言って良いのかもしれない。


新旧本体をいじり回しているうちに、もうひとつ大きな変更に気づいた。レンズ下の、この斜めに切られたボタンは何だろうか!?操作してみてわかったのだが、レンズ周囲にあるコントローラーリングのスムーズ / クリックを切り替えるスイッチだった。フォーカスリング的に使う際にはクリック感をなくしてスムーズに。絞り優先モードで絞りを変える際には、あえてクリック感を持たせて。この操作感変更をシンプルに行える機構は素晴らしい。そして、コントローラーリング周囲のローレット(ギザギザ)も、より細かく、高級感のあるデザインに変更されているのである。各所なかなか、芸が細かい。

大きな変更点は以上でほぼカバーしたが、右側面にもマイナーだがデザイン・チェンジを発見。これは、新機種が USB 充電に対応した(ブラボー!)事にもよるのだろうが、USB 部分の端子だけを開けられる別蓋構造になった。利用頻度が多い蓋部分なので、これも良い変更と言えるだろう。そして、その下の WiFi 起動ボタンのデザインが、スマホ・マークから、電波を模したマークに変更。スマホだけではなく、固定 WiFi 基地局につなぐ事もあるだろうから、この変更が正しいのだろう。側面から見ると、控えめな突起に見えるグリップ部だが、その握り心地は非常に良い。いやしかし、よくまあこれだけの改善を Mark II に与えたものである。全く新しい筐体を作り上げた、と断言しても良いだろう。

進化は外見だけに留まらず、勿論中身にも。夜景撮影に便利な裏面照射型の CMOS に変更され、映像エンジンも DIGIC 6 から DIGIC 7 にアップグレードされている。夜景でのノイズ除去能力が向上し、手振れ補正の効きも3段から4段分に。試しに開放 f1.8 の広角端で、先代と新機種 Mark II を撮り比べてみたが、ボケ味の出方も全く違う。これも映像エンジンによるものなのだろうか。それともレンズに多少の変化が加えられたのだろうか。開放絞りでの新機種のボケ味が、あきらかに味わいの高いものに変わっている。これも店頭チェック時には是非 A モード(絞り優先モード)にセットして、確かめて頂き度い部分だ。

そして、実際に撮影してみると分かるのだが、シャッターボタンにも外見だけではわからない大きな改善が加えられている。比較的弱い圧力でシャッターを押し下げても、パシャっと稼働する。半押しの感覚がその分先代より薄くなっているが、このフェザータッチなシャッターボタンは、スナップを連続撮影するには強い味方だ。シャッターチャンスを逃しにくくなる。AF が高速であるからこそ出来る変更であると言えよう。

以上、まずは店頭で目に付いた変更点を探ってみたが、正直驚くほど良くなっている。発表されたばかりで、まだ税込実売7万円台半ばの値付けだが、7万円を切ったあたりで相当人気が出てきそうな予感がする。PowerShot G7 X Mark II という名前の、実は全くの新機種。これにはCanon 技術者のデザイン魂を感じた次第。買って損は無い感じです。




2015年1月27日火曜日

[カメラ実験工房] Canon PowerShot G7X に最適な背面液晶ファインダーは SIGMA LVF-01 だった!

以前当方ブログでもそのレビューを載せた Canon PowerShot G7X、その後いくつか1インチ以上の CMOS を持つアッパー・コンデジを買い揃えたのだが、結局出番が一番多いカメラは G7X。ポケットやカバンに常時入れていても邪魔にならない小型サイズは、やはり何にも代えがたい強みを持っている。しかしそんな G7X の唯一の弱点は、ライバルの Sony RX100 Mark III と比較し、View Finder が無い事。

背面液晶はそれなりに輝度も高く見易い Canon PowerShot G7X だが、強い太陽光の下では、液晶画面が見にくくなる事も。View Finder があれば、撮影時に被写体を見る集中力も増し、両手とあわせた3点支持でブレ低減にも繋がる、というものである。しかし上級機の G1X Mark II 等と異なり、EVF を装着する端子を持たない G7X。そんな時、ふと行きつけの中野の某カメラ店で見比べているうちに、発見してしまったのである。昨年12月末に発売されたばかりの背面液晶を 2.5 倍に拡大可能な SIGMA Quattro dp シリーズ用 LCD View Finder LVF-01が、もしかすると装着できるのでは、という事を。Quattro シリーズの背面液晶サイズは、3インチ、92万画素。一方で Canon PowerShot G7X の背面液晶も同じ3インチで、画素数はより高密度な104万画素。これはもしかしたら!?しかし、LVF-01 の三脚穴位置は、果たしてぴたりと合うのか...これは実機で試してみるしか無い!!

早速、親切な某カメラ店店員さんにお願いして、恐る恐るの装着テスト。すると、おおぉぉぉ、多少 LVF-01 のネジ取り付け範囲に前後の余裕があるおかげで、装着可能では無いか!!ぴたりとつけてしまうと、上記写真の通り、背面右側のボタンやダイヤル類の盛り上がりで、多少右サイドが浮いてしまうのだが、少しカメラ背面と間を空けて、LVF-01 を液晶画面と並行になる様に後ろにずらして固定すると、完璧な組み合わせに。早速ファインダーを覗いてみると...

うおおぉぉ!背面液晶の蹴られもなく、全画面がしっかりと見えるではないか!LVF-01 には視度補正もしっかりついているので、老眼が効き始めている当方でも、はっきり背面液晶全体を見渡せる。これは素晴らしい。G7X のカチッとできた Body の質感と、同じく外付け背面用ビューファインダーの中では超高品質な仕上がりの LVF-01 が、まるで純正品の様なハーモニーを奏でているのである。これには装着を試した当方も店員さんもびっくり。

「せっかくの PowerShot G7X の超小型筐体の良さが失われるじゃないの」、「アッパーコンデジ本体の半分近い価格の液晶ファインダーだと!?」、「どうみても前後バランスが...」、「背面右手のボタン、ダイヤル類の操作が不能に...」...という建設的御意見は当然として、G7X の撮影に集中してみたい、という時には、こうした変態的とも言える組み合わせも、その筋の方にはアリ、かもしれない!?(苦笑)。半信半疑の方は、是非、中野フジヤカメラ店頭でお試しを。

そして、この秀逸なファインダーを手に入れてしまうと、dp1 / dp2 Quattro、そしてきっと CP+ あたりで発表されるであろう dp3 Quattro まで手に入れたくなってしまう、というのは、アッパーコンデジ・ファンの宿命とも言えるのかもしれない(苦笑)。今年もパシフィコ横浜で開催される国内最大のカメラ関連製品展示会、CP+ への参加が楽しみです。




2014年10月27日月曜日

[レビュー] Canon PowerShot G7X は気軽で堅牢な1インチスナップシューター

1-1.5 インチと大型の CMOS を装備した高級コンデジが、最近の小型カメラのトレンドになっている。iPhone6 などスマホのカメラの品質向上が著しい昨今、デジカメとしてはその上のクラスで生き残りを賭けるしかない。小型軽量でありながら、デジタル一眼に匹敵する高精細画像を撮影出来るカメラ。Sony CyberShot RX100 Mark III、Canon EOS M2、Nikon1 V3、RICOH GR、Panasonic Lumix LX100 (11月発売予定)....。魅力的なカメラがこのクラスに揃いつつある。

当方は RICOH GR → Nikon1 V3 → Sony RX100 Mark III と使って来たがそれぞれに特徴があるカメラでどれも甲乙つけがたい。GR はリコーの明るい広角レンズの伝統が生きるハイアマチュア向け単焦点、V3 は Nikon1 シリーズの熟成された1台、RX100 M3 は見易い内蔵 EVF を装備。直近で使っていた RX100 M3 はしかし、EVF を超小型ボディーに収めた事もあるのか、やや操作感にキビキビさが足りない点が気になっていた。そこで登場した PowerShot G7X。PowerShot S120 の進化系にも、G1X シリーズの小型版にも見えるボディ外観。

店頭で触ってみると、S120 をずっとメインコンデジとして愛用していた当方としては、全く違和感が無い操作体系。そして、S120 で不満だった部分が改良・装備されて、画像が高精細になったのだからこれは導入しない手は無い。最も嬉しい進化点は、180度跳ね上げる事が出来て自分 撮りが簡単になった背面液晶、モードダイヤル下に設定された大型の露出補正ダイヤル、WiFi ボタンが側面に独立ボタンとして設定された事、そして望遠側が f2.8 と明るいレンズになった事。S120 もそのシャツのポケットにすっと入る小型さで優秀なスナップ機であるが、G7X は大きさの増大を出来るだけ抑えつつ、ズシッと重厚感のある兄弟機に仕上げて来た。ターゲットは S120 の超小型 CMOS での描写に飽き足らなくなった私の様な、スナップ撮影中心のカメラ好き、であろう。

ボディがカチッと出来ているのがとても良い。このカチッと感は、普段カバンに入れて携行するカメラとしては大変重要。華奢なカメラだと、余計な気を使ってしまうからだ。唯一外部プレッシャーで壊れ易い自動開閉レンズカバー部分は小型カメラケース等で保護した方が良いが、それ以外の部分は非常に硬い仕上がりになっていて安心感を覚える。重量感も含め、かなり硬派なのである。所有する喜びを十分感じられる質感になっている。

スナップ撮影を開始すると、スイッチオンから撮影が出来るまでのタイムラグも、レンズ収納型としては悪く無い。AF も高速なので撮影にリズム感が出る。非常に感覚的な表現で恐縮だが、一連の動作の軽快さとリズム感が、スナップシューターとしては最も重要なのである。RX100 M3 も機能的には素晴らしいカメラなのだが、このリズム感が少し足りなかった。G7X なら、撮影のリズム感が崩されない。結果としてここ最近は、iPhone6 Plus に次いで登板回数が多いのは、G7X になっている。ちょっと出かける時にスマホに加えてもう一台、となると、このカメラに手が伸びる。

作例写真は、こちらの flickr アルバムにまとめているので、併せてご参照頂き度い。Canon の映像エンジン DIGIC6 の暗所性能の高さも良くおわかりいただけるはず。ボケ味、という点では、APS-C サイズ以上の CMOS 機でないと顕著で無い部分もあるが、1インチ CMOS のコンデジにはそれよりも、スマホとデジイチの間の、快適かつ万能なスナップ性能を求めたい。そういうニーズには、ピタッとはまるカメラである。