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2017年3月26日日曜日

[Review] 散歩・旅行カメラの真打ち、Canon PowerShot G9X markII

散歩用、旅行用カメラ選びとなると、手軽に撮影出来て仕上がりが美しく、スマホには出来ない仕様を備えているコンデジを物色することになる。しばらくの間 Canon PowerShot G7 X MarkII を利用していて、その機能性の高さには満足していたが、もう少しカメラ重量が軽ければ、と感じる事も多かった。シャツのポケットに入れると、319g の G7X MarkII は少し重く、厚みがある。自撮りをし易い反転可能な背面液晶を備えている事もあり、必要な重さなのではあろうが、もう少し薄くて軽いカメラが欲しい...その要望を満たすべく、今年の CP+ で PowerShot G9 X MarkII がデビューを果たした。206g の薄いボディーは、毎日の携行でも気にならないサイズだ。

事前に銀座の Canon ショウルームで下見を行なっていた事もあり(事前調査に関しては、こちらのブログ記事をご参照下さい)、発売日と重なる CP+ 初日に中野フジヤカメラで予約購入。色についてはシルバー、ブラックそれぞれ良いのでかなり悩んだが、やはりカメラは黒、というカメラ師匠からの以前のアドバイスもあり、ブラックに決定。それから1ヶ月ほど、出張先や旅行先のスナップ撮影で利用したので、やっとレビューを書ける状態に。本機で撮影した作例写真は、こちらの flickr album に撮り溜めて行くのでよろしければご覧頂き度い。

以前実は G9X の旧機種を使っていたこともあるのだが、それと比較しても動作はキビキビ、撮影画像も G7X Mark II とかなり近い感覚。新映像エンジンの DIGIC7 の搭載効果は十分に感じられる。1インチ CMOS らしい解像感、そして Canon らしい鮮やか目の発色も良い。G7X Mark II では 24mm だった広角端が 28mm に、望遠端は同 100mm が 84mm になったが、通常撮影でのズーム域に不便さは感じられない。

一点気になったのは、G7X Mark II にはある背面4方向ボタンが G9X Mark II には無いので、メニューの切り替えは背面液晶の画面タッチに頼らざるを得ない事。シャッターまわりのズームリングと、レンズ周囲のコントローラーリングの組み合わせでもメニュー項目の移動は可能だが、最終決定にはタッチが必要。ダイヤルとボタンのみでのメニュー操作に慣れていると、液晶利用のタッチ操作は多少煩わしく感じられる。

液晶に触れるだけで撮影できるタッチシャッターも、誤操作で撮影してしまう事が多く、これは結局オフにしている。スマホはタッチで撮影するが、カメラはシャッターを切りたい、そのあたりにはカメラ好きとしてはこだわってしまうポイント。

スマホとの無線接続はしかし、かなり便利になった。Canon Camera Connect という専用アプリの最新版を iPhone にインストールすると、Bluetooth での常時接続も可能となり、鞄の中にカメラをオフにしてしまっていても、スマホからの操作のみでカメラとの無線接続が可能だ。iPhone の場合は例の WiFi 接続を都度マニュアルでこなさねばならない面倒さはあるが、Always On の Bluetooth でのリモート操作はやはり便利である。

一通りスマホとの接続設定を終えてしまえば、後は気軽にパシャパシャとスナップ撮影。当方はもっぱら P モードで、コントローラーリングで +/- の露出補正をしながら撮影している。あまり設定をいじり過ぎず、ひたすらスナップ。これがこのカメラの性格には合って居る気がする。細かい設定をいじる本格撮影はデジイチの Pentax KP や、ハイブリッドファインダーを備えたFUJIFILM X100F で。そうでない気軽なスナップ撮影は、PowerShot G9X Mark II とスマホの iPhone 7 Plus におまかせ。

この役割分担が、それぞれの機種を使い進めるほどにしっくりくる事が良くわかった。PowerShot G9X Mark II の DIGIC7 映像エンジンは、スマホでは再現しにくい微妙なディテールや質感、色の再現を、シャッターひと押しで行なってくれる。掌中サイズの EOS、と言っても良いぐらい、満足行く画像を薄くて軽い1インチ CMOS コンデジで得る事が出来る。3.5 段相当の手ぶれ補正も、片手撮影を気軽に行う上で役立って居る。

USB 充電も勿論可能で、旅デジカメとして万全の体制。スナップカメラはやはり携行する気にさせるサイズ感が最重要、それを再認識させる一台。買って正解、でした。


















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