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2016年5月22日日曜日

[Review] Panasonic Lumix GX7 Mark II、L. Monochrome の誘惑

Panasonic から Lumix GX7 Mark II (mk2)  が発表された時には衝撃を受けた。

Olympus PEN-F を導入してしまったばかりで、そのライバル機を後出しで、しかもコンパクトにまとめた良機を出して来たからだ。本体重量は実はあまり変わらないのだが、PEN-F には無い握りやすいグリップを装備し、背面液晶もシンプルな縦チルトのみ。(当方は、光軸とズレる、横に開くタイプのバリアングル式があまり好きでは無い。)そして、小さいながらもフラッシュを内蔵している点もグッド。

小型機になるとフラッシュを内蔵するスペースをデザインし切れ無いせいか、同梱の超小型付属品にするケースが多い(PEN-F もそうだ)のだが、まず持ち歩かないし、持ち歩いてもどこぞのカメラケースのポケットに入れて忘れてしまう事が多い。

高感度が強くなった昨今のデジカメではフラッシュは要らない、という人もいるかもしれないが、逆光の時や、アイキャッチの光を入れたい時、そして非常に暗い室内ではフラッシュが欲しい時がある。小さいながらも内蔵してくれている GX7 Mark II はその点でも嬉しいのである。PEN-F より先にコレが発表されていたら待っていたのに、と悔しがったのだった。

そして5月半ばとなり、遂に GX7 Mark II 正式発売。まずは機能詳細を理解したい、と思っていたら、近所のカメラ店で恒例のタッチ&トライのセミナーが開かれるとの事。講師は論理的な解説を得意とされる塙(はなわ)真一先生という事で、事前予約して本日日曜午後参加。

直前にカメラ店店頭で GX7 MarkII を触り、コンパクトさ、シンプルなボタン配置等にも惹かれたのだが、右手親指で操作する起動ボタンがやや固めで突起が小さく操作しにくい点、そして PEN-F と比較してややピントの山を見つけにくい EVF が気になり、購入するかどうか微妙な気持ちを抱きつつ、セミナーに参加した。しかし、本日のセミナー参加で、気づいていなかった本機の良さにも気づかされ、結局は GX7 MK2 をデジタル・ベアーズ1軍カメラ・チームに迎え入れる決断をしたのだった。


今回、セミナー後半のポートレート撮影を実践しながら、その効果を実感したのが、「顔・瞳認識 AF」。ピント範囲が薄い、大口径の明るいレンズを使った場合など、右・左どちらの瞳にピントを合わせるか、かなりシビアな選択になるのだが、本機では顔認識と同時に、どちらの瞳にピントが合っているか、顔認識の四角の中に縦横の線が現れ、視覚的にわかりやすくピントが合っている方の目を教えてくれる。そして、ピントを左右の目で変えたい時にも、背面液晶から目の上をなぞるだけで簡単にピントを合わせたい方の目に合わせてくれるのだ。これはポートレート撮影では効果を発揮する強力な仕組み。

更に、当方のカメラ愛を直撃した新機能はやはり、本機から採用の階調豊かな白黒写真表現が可能となる L. モノクローム。撮影メニューの一番最初にある「フォトスタイル」で、デフォルトの「スタンダード」から数えて右に5番目にこのメニューがある。この「L」については、Leica の L ではないか、など、諸説ある様だが、実際に作例をいくつか撮影してみると、陰影の出方にやはり味がある。作例写真に、中野の夕刻街角風景を中心に、多数の L. モノクロームでの撮影結果を入れてみたので、まずはこちらの flickr album をご覧頂き度い。白黒なので写真への好みは分かれるかもしれないが、当方はかなり気に入った。


そして、セミナーの最後で、その便利さを再認識させられたのが、Lumix TX1 でも採用されている 4K Photo 機能の 4K プリ連写。普通の 4K Photo 機能は使っていたのだが、実はこのプリ連写機能はあまり、使った事が無かった。シャッターの前後1秒を 4K ムービーで記録し、8百万画素・2秒で合計60コマの静止画をムービーの中から切り出して写真として記録出来る。忙しく動き回る被写体や意外な動きをする被写体の場合、例えば犬・猫・鳥の飛翔の瞬間撮影などでは、便利に使える機能だろう。こちらの作例写真は、当日モデルを務められた、片岡ミカさんが髪を跳ね上げられた瞬間前後のプリ連写の1枚。使ってみると、特に画面追随のスピードが光学ファインダーより遅い EVF (電子ビューファインダー)内蔵カメラでは便利な機能だと実感出来た。

塙先生の説明の通り、GX7 Mark II はボタンやダイヤルの設定を変えやすい点も特筆出来る。ファンクションボタンは長押しすることで、設定機能を直接変える事が出来るのである。また、押し込む事で露出補正を変更できる背面右上のダイヤルも、Menu から「カスタム - ダイヤル設定 - 露出補正のダイヤル割当」、で背面ダイヤルを選ぶと、押し込まずとも普通にダイヤルを左右に回すだけで露出補正を変える事が可能となった。通常撮影時は最も設定をいじる部分が露出補正なので、ワンプッシュが無いだけでも操作が楽になる。こういうショートカットはセミナーで教えてもらわないと自分では気づきにくいので大変有難い内容だった。

ということで本日のセミナーで GX7 Mark II の良さを実感、ずっと悩んでいた導入の決断に踏み切れたのでありました。主催のフジヤの皆様、協賛のパナソニックの皆様、お疲れ様でした。







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