一時 Olympus EM-5 Mark II が優位かと思われていた、デジクマ・チーム・ミラーレスのトップ争いが、Canon EOS M3 の登場であっけなく決着しそうである。
5軸手ぶれ補正、見易い EVF の内蔵、静かなシャッター音... EM-5 Mark II も非常に良いカメラなのだが、先のブログエントリーでも指摘した、起動スピードの問題が、おそらく 5軸手ぶれ補正機構の初期スタンバイ時間とも関係あるのだろうが、やはりどうしても気になってしまい、立ち上がりが早いカメラを意識下で探し続けていたのだ。
EOS M3 を起動、という点に注目して再度触ってみると、モードダイヤル右横の On/Off ボタンを押し下げてからの立ち上がりは非常に高速だ。押し下げてからほぼ1秒以内に、背面液晶が立ち上がる。そして、当方が頻繁に、というかほぼ常時利用する EVF (電子ビューファインダー)を装着した状態でスイッチを入れた場合、デフォルト設定ではまずは背面液晶→EVF の順番で起動が順番に進むので、「EOS M3 も EVF 起動は遅いのかな?」と一瞬心配したが、設定メニュー中の「スパナ」アイコン下1ページ目の「表示先切り替え」をオート→マニュアルに変更するとこの問題が解決。マニュアルモードでは、EVF 左側面のディスプレイ表示スイッチを押す毎に EVF / 背面液晶、二つの表示先が入れ替わる。そして重要なポイントは、電源を切って再度入れ直しても、その設定が保たれるのである。
EVF で集中して撮りたい時に、表示を EVF に選択しておけば、いちいち背面液晶が立ち上がる事も無く、スイッチオンで即座に EVF 側の液晶のみが起動する。このサクサク感が、当方の様に街角スナップ写真派には大切なのである。じっくり撮る派、のカメラマンにとっては多少起動時間がかかっても良いのかもしれないが、スナップチャンス命、というカメラマンには起動時間が初動の全てを支配する。
そしてもうひとつの嬉しい点は、オン/オフ電源スイッチの配置。EM-5 Mark II では左肩のモードダイヤル横なのだが、EOS M3 では右肩のモードダイヤル横。つまり、右手の指先ひとつでカメラ起動が可能。EOS M3 の様に軽いミラーレスになると、 ネックストラップを利用するより、ハンドストラップを利用して、常に右手に持ってシャッターチャンスを狙う事が多い。すると、起動も右手ひとつで完了すると、大変具合が良いのである。最近利用頻度が増えている Lumix FZ1000 も右肩の起動スイッチ。このあたりは小型カメラの好き嫌いを分ける、当方個人的には重要な判断ポイントなのである。
Canon はコンデジからミラーレス、そしてデジタル一眼に至るまで、一貫してカメラ動作のサクサク感、にこだわっている気がする。以前当ブログで評価した PowerShot G7X (起動ボタンもやはり右上に)も、その操作サクサク感の秀逸さで未だにアッパーコンデジジャンルの中心選手として活躍している。最近 SIGMA 24mm f1.4 DG ART レンズを利用するために再導入した EOS 6D (これは残念ながら起動スイッチが左肩上なのだが、フルサイズで軽いデジイチというとこれになる)とあわせ、気づくとコンデジからデジイチまで、主力カメラを Canon 製が占める様になってしまった。Canon のサクサク・カメラ造りのパワー、恐るべし。
EOS M3 は発売と同時に、オプション製品の EF - EF-Mレンズアダプター、そして超広角ズームの EF-M 11-22mm f4-5.6 IS STM レンズを一定期間内に購入すると最大 18,000円をキャッシュバックする、というキャンペーンを開始した。当方も以前活用していたものの、AF がやや遅かった EOS M と同時に手放してしまった本レンズを、キャンペーン利用で再導入しようと探したが、最近まで近所のあらゆるカメラ店、そしてネット販売の在庫が無くなってしまっていた。EOS M3 ユーザーが素直に、そして Canon 側の予想を超えてこのキャンペーンを利用した、という事だったのだろうか。予約を入れてずっと待っていたのだが、4月18日になってようやく製品が到着した。
以前、EOS M で本レンズを活用した際の作例写真は、こちらの flickr アルバムを参照頂き度い。東京駅前の広場や高層ビル街がすっぽり収まる超広角の素晴らしさをおわかり頂けるはずだ。
今回も、EOS M3 とのコンビネーションで、EF-M 11-22mm レンズの活用を開始した。作例は、こちらの flickr アルバムに撮り溜めて行く。EOS M 18百万からグレードアップして 24百万画素になった解像感を比べていただければ幸い。カメラ本体 EOS M3 と EF-M 11-22mm レンズ、というコンパクトな組み合わせ利用のストリート・スナップの機動力は最強だ。今後も枚数を増やして行く。
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