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2015年4月29日水曜日

[Review] Apple Watch の機種選択の実践、そして場所連動広告表示・決済媒体としての未来

4月10日、Apple Watch をまずは写真だけで判断してオンライン予約し、その後の週末、店舗を訪れて試着した。アップルオンラインストアの写真からは、アルミニウム、ステンレス、どちらも良い製品に思えたので、悩んだ結果、家族で使おうと結局両方予約してしまったのだが、実際の感触は試着してみないとわからない。ケースも、そしてベルトも、実際に試着するとそれぞれの良さを感じる事が出来る。

ベルトは後からでも交換可能で、革(レザーループ)や金属(ミラネーゼループ)の感触も良かったが、とりあえずは樹脂製のスポーツ・バンドに決定。これもかなり装着感は良い。一方、ケースの方もそれぞれに良さがあって、試着してからもまた頭を悩ませてしまった。アルミニウムの軽さは、ジムなどで運動する際には有難い。文字どおり装着していることを忘れるほどの軽さである。「ガジェットは軽さが命」派であれば、間違いなくこちらを選ぶ事になる。

ケースの大きさでは、実は 38mm ケースも数日装着利用してみたのだが、当方の大きめの指には 42mm の方がずっと使い勝手が良い、ということが両方を使ってみて、良くわかった。

例えばパスワードをテンキー入力をする際、画面表示がわずかに大きい 42mm ケースの方が格段に、ソフトボタンを押し易いのである。数字上はわずか 4mm の違いでしかないのだが、使い勝手にはこの微妙な差が効いて来る。

そして、メタル質感が高いステンレス・ケース。試着すると、このケースの重量感が最初はズシッと来て、Apple Watch の存在感を腕上で強くアピールする。しかし、しばらく着けているうちに、その重さもやがて忘れてしまう事になる。センサーを備えたセラミック製の裏蓋が丸みを帯びている事、そしてスポーツバンドが柔らかい材質という事もあって、フィット感抜群で、腕への密着感がほどほどに良く、やがて重さを感じさせ無くなるのだ。

あとはもう、好みの問題にもなるが、注目される性能差として、ステンレスケースの Apple Watch にはサファイア・クリスタル・ガラスが奢られている、という点は注目した方が良い。時計表面は日常生活で意外にいろいろなところにぶつけてしまう事がある。ドアの把手等。スクラッチ 傷に強いガラスには、その点で安心感がある。

一方、色で選ぶなら、スペース・グレイのアルミニウム・ケースも、抑えた色合いで、クールな仕上がりになっている。これは実物をご覧頂いた方が良いかもしれない。

各モデルの試着錯誤結果、相当悩んだが、当方が常時装着する Apple Watch は、42mm ステンレスケース + ブラックスポーツバンド、という組み合わせに落ち着いた。防水では無いが、ある程度の耐水性を持つ Apple Watch なので、汗ばむ夏場はさっと全体の水洗いもしたい。樹脂製のバンドは、愛用している Casio G Shock 等も良くそうしていたが、水洗いには好都合である。

これまで一時利用していたアルミケースから、発売開始から4日経過して到着したステンレス・ケース・モデルに乗り換える際も、Apple Watch と iPhone の組み合わせでの手順はシンプル。iPhone の Apple Watch アプリで、一般→リセット→すべてのコンテンツと設定を消去、を選ぶと、Apple Watch 側のデータ消去が数分で完了する。その後は新しい Apple Watch をペアリングし、iPhone 側に残っている自動バックアップデータから再インストールを選択すれば、これまで利用していた Apple Watch のアプリ環境やデータをそのまま新しい Apple Watch に移行出来る。iPhone が母艦なので、移行操作は非常にわかり易い。

まだ Apple Watch を利用開始して数日だが、各種通知がリアルタイムに腕への振動でわかる事、そして日々の運動結果が3重(「ムーブ」と呼ばれる歩数ベースの想定カロリー消費量、運動を行った時間を表示する「エクセサイズ」、立ち上がった回数をカウントする「スタンド」)のドーナツ型グラフで示されるアクティビティ機能は、使い始めるとクセになる。

通知機能は常時装着している腕時計へ、コツコツという振動とともに配信されて初めて、完全なリアルタイム性が発揮される。

Nike Fuel Band が故障してしまってから忘れかけていたアクティビティ・トラッキング機能も、 Fuel Band の LED 表示のみ、よりも表現豊かな小型レチナ液晶になって、腕時計単体で知る事が出来る情報量がグッと増えた。

同様の腕時計型 Wearable ガジェットだった Android Wear はしばらく使ってその後装着をやめてしまったのだが、その理由としては iPhone と連携出来ない点が大きかった。結局常時持ち歩く母艦は Android スマホでは無く iPhone6 Plus なので、そちらとの連携が出来ないと、Wearable として大きな価値を持ち得なかったのだ。

発売前には心配された電池の持ちも、普通に使えば1日は問題なく使える。アプリはまだ「とりあえず作ってみた」程度のものが多い様で、本格的に Apple Watch を活かすアプリの登場はこれからになると思われるが、更にいくつかキラー・アプリが登場するともう肌身離せぬ存在になることだろう。

場所連動の広告・クーポンの表示も、通知機能に優れる Apple Watch の独断場になるはずだ。歩行中、場所に応じてリアルタイムに「コツンと」メッセージ到着をユーザーに知らせる媒体として、現状、これ以上の端末は無い。場所連動広告・クーポンの通知→店舗立ち寄り→決済、この流れが、Apple Watch でいよいよ現実になるのかもしれない。 日々利用しつつ、その真価を体感してみよう。




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