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2017年2月19日日曜日

CP+ 2017 で注目の Pentax KP、FUJIFILM X100F、Canon PowerShot G9X MarkII を一挙に下見

さて、今年も国内最大のカメラ製品展示会 CP+ 2017 がパシフィコ横浜で来週から開幕。事前の情報を見ていて、新登場デジカメの中で気になった3機種は全て CP+ 開幕日の2月23日に発売。CP+ 会場内では新製品展示の前では相当長い列が出来るという経験則もあり、これは事前に都内のカメラメーカーショウルームを巡って各機種を触って置いた方が良かろう、と、まずは新宿西口センタービルの RICOH (Pentax) Imaging Square へ。

最初に触ってみたデジカメは、暗所性能を高めたデジイチ、Pentax KP 。残念ながらショウルームに暗い場所が無くその高感度特性を調べる事は出来なかったが、コンパクトボディながらマグネシウム合金でカチッとした耐久性は十分実感出来た。カメラ本体で 703g (電池・SD込み)とそれなりに重みはあるのだが、Pentax お得意のパンケーキ型レンズを装着すれば総合重量は軽々。十分街角スナップでも取り回しが効くという印象。ボディを小さくしても、ダイヤル類は大きく操作し易いデザインとなっていて、撮影時のパラメーター変更も楽々。

嬉しいのは、とんがり頭の兄貴分 Pentax K-1 (K-1 のレビューはこちらの当方ブログご参照)ライクなペンタ部には、フラッシュがきちんと内蔵されている事。高く跳ね上がるので、大きめのレンズでも蹴られが生じる事は無さそうだ。フラッシュは多用する訳ではないが、瞳のキャッチライトや日陰で主題を際立たせる為に使う事が時々ある。中上級機ではフラッシュ非内蔵も増えているが、別になっていると持ち歩かなくなるので、きちんと内蔵されているのは有難い。


背面液晶は、上下・前後にだけ動くチルト式。横に開くバリアングル式よりこちらの方がシンプルで好み。下部に装着するバッテリーグリップ D-BG7 は、前ダイヤルや露出補正ボタンもあって、使いやすい印象。これを組み合わせるには、取り替え可能なグリップのうち、グリップ L が必要になる(KP に標準装備されるのはグリップ S)。防塵防滴耐寒、タフなアウトドア・モデルとして、長期に利用を続けられそうなミドルクラス・デジイチとの印象で、息長く売れるのでは無いか、との予感。Pentax らしいカメラ作りが、随所に光っている。

そして次は、六本木の FUJIFILM Square へ。ミッドタウンにあるフジのショウルームは、写真展スペースも広く、明るく、説明員の方も新型カメラに詳しく、他社の同様施設と比較し天井も高く居心地が良い。ちょうど GFX や X100F などで撮影した写真展、X Photography が開催中。新型カメラの大型作例写真も多数なので、カメラを見るついでに是非お寄り頂きたい。写真展での撮影・SNS 投稿も約束を守れば自由となっていて、さすがフジは世の中の動きをしっかり理解している、と感心もする。

目指すカメラは FUJIFILM X100F。前機種の X100T は以前利用していたのだが(レビューはこちらの当方ブログご参照)、描写は情緒的で素晴らしいものの、AF 速度が少し遅く感じられて手放していた。新機種のファインダーを覗くと、最近の X シリーズ同様に AF 速度はきびきびとしていて、十分な印象。EVF/OVF の転換もスムーズかつ安定していて、さすが熟成されたモデル。そして一番の注目は、背面の、最近の X シリーズ上級機に採用されているジョイスティック。これでフォーカス位置を変更出来るのは、Panasonic Lumix で EVF を覗いたまま液晶画面を指でなぞって変更する方法よりもスマートで、指先のわずかな移動でフォーカスポイントを動かせるので大変効果的。これを使うと他の方法には戻れない程、便利。

同じ展示コーナーに X-Pro2 グラファイト・エディションと同色の 23mm f2 レンズの展示もあって、カラー的には惚れ惚れする美しさ。X100F にもきっと数ヶ月待てば同様の限定カラーモデルが出るのだろうが、現行 X100F も X-Pro2 + 23mm レンズの組み合わせと比較し、CMOSサイズ、映像エンジン、レンズ焦点距離・明るさは全く同じ。そして価格はほぼ半分近い。フルサイズ換算 35mm 画角のこのレンズをつけっぱなしで使うとしたら、より小型軽量の X100F は日常スナップの為に持ち歩くには、より便利、という事になる。

せっかくフジのショウルームに来たから、ということで、中判デジカメの GFX 50S も実機を試写。EVF を覗いたとたん、その高精細な画像と、GF 63mm f2.8 レンズのボケ味の美しさに、ほおっとため息が漏れる。普段利用しているデジイチと比較すると多少大きめではあるが、十分携行出来るサイズ。上下左右にチルト可能な EVF は、ぜひ通常のデジイチにも採用して欲しい便利さ。右肩の小さな液晶ディスプレイの表示も読みやすく、操作系統は X シリーズになれたユーザーなら迷いは無いはず。プロ用で本体・レンズ込みで百万円もするので手は出ないが、触ると APS-C や フルサイズ CMOS のデジイチとの違いが良くわかる...と、色々見たが、X100F は今後の街角スナップメイン機として非常に良い、という感触を強く持つ事が出来た。

さて最後は、銀座・三越裏のキヤノンデジタルハウスへ。こちらで見るべきものは、最近発表になった新機種ラインナップのうち、206g と軽量ながら1インチ CMOS を搭載した小型コンデジの Canon PowerShot G9X MarkII。兄貴分の PowerShot G7X MarkII も使い勝手が良く登板が多いコンデジだった(詳細は、こちらの当方ブログレビューご参照)が、少し重くかさばる、という事で、同じ DIGIC7 映像エンジンが導入されたことをきっかけに、より薄くて軽い G9X MarkII への乗り換えを図る事にした次第。

まずは本体カラー比較。茶色の革張りの様なグリップ部のデザインで、シルバー色もかなり魅力的。Pentax KP や X100F はブラックを選びたいが、小型の本機種はかなり色で迷う。だが、以前ぶらぶらカメラ師匠から「プロカメラマンは、窓ガラスなどへ写り込んでしまうリスクのある色を避けて黒ボディーを選ぶのである」と教わった事を思い出し、やはり G9X MarkII も黒で行こう、と決心する。ぶらぶらカメラ師匠、三井公一カメラマンによる G9X MarkII レビューは、こちらの日経トレンディのサイトをご参照頂きたい。

三井さんのレビューで殆ど良い点も語られているので付け加える事も無いのだが、前モデルのG9X (実はそれも使っていた事がある)では暗い場所でフラッシュ撮影をした際、フォーカスがずれる事もあったので、それが治っている事を願っている。当方はこのカメラは広角端で使うことが多くなると思われるので、FUJIFILM X100F の 35mm 相当 でf2 のレンズとあわせ、28mm f2 のレンズが 209g で手に入るというのは交換レンズを揃えるより手軽で良かろう、という判断。

今回の CP+ 2017 前の新機種見学都内フォトウォーク(その他の写真は、こちらの flickr album でどうぞ)では、一部機種のみを見に行ったが、来週の本番ではより多くのデジカメ新機種と周辺機器掘り出し物を見聞できるはず。SIGMA も新しいレンズ発表を準備しているとの観測記事もあり、楽しみ楽しみ。来週は、横浜でお会いしましょう。






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