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2016年3月13日日曜日

[REVIEW] PEN-F と Pana - LEICA VARIO-ELMAR 100-400mm 超望遠ズームで新宿御苑の春鳥を撮る(実践編)


デジタル・ベアーズ1軍チームに有望超望遠ズーム・レンズの Panasonic LEICA DG VARIO - ELMAR 100-400mm f4-6.3 ASPH を配備したものの、シュート・チャンスを与えねばその実力を図りかねる。なにしろ 200-800mm 相当のロング・シューターなので、遠い被写体を選ばねば意味が無い。たまたま新宿へ、公開されたばかりの映画「エヴェレスト 神々の山嶺」を見に行った(余談だが、主人公が操るカメラは当方も特別な想いを抱く Canon F-1 だ)その帰り、早速フィールドへ、ということで、小雨がぱらつく新宿御苑へ。

元は内藤家のお屋敷だった東京都心では珍しい広大な敷地を転じた植物公園は、遠景の被写体に恵まれている。超望遠レンズを試すにはもってこいの場所だが、当初は「遠くに見える新宿の高層ビルと苑内の花でも写すかな」位の気持ちで訪れた。

少し雨がぱらついて曇っていた事もあり、超望遠を試す絶好のコンディションとは言い難い撮影条件。しかし早咲きの桜が咲いているところに、春を告げる小鳥たちが集まっているのを発見し、題材を決めた。

そうだ今日は、野鳥を中心に撮影しよう、と。OLYMPUS PEN-F に、やはり OLYMPUS製のオプション、 EE-1 を装着し、苑内の木から木へと、花咲かクマさんの如く撮り歩く事に。

実質 200 - 800mm の焦点距離となる本ズーム・レンズの画角は、12 度から 3.1 度とかなり狭い。せっかく木の上に小鳥を見つけて手持ち撮影で臨んでも、EVF (電子ビューファインダー)を覗きながら探すとファインダー内に撮影対象が収まらない事もしばしば。そこで威力を発揮するのが EE-1 ドットサイト照準器である。まずは準備用の被写体を見つけて、EE-1 の蓋を開け、現れた光学ファインダー上に赤い LED で浮かび上がるターゲットマークを、背面液晶画面に映る撮像を見ながら、上下左右にダイヤルで動かして微調整。それが被写体とマッチしたところで調整完了だ。

撮影手順は、木の上に鳥を見つけると、まずは EE-1 でターゲットを抑え、そこで定まった角度のまま EVF を覗くと、無事被写体が EVF 内に収まっている、という寸法だ。もちろん背面液晶にリアルタイムで被写体を映せば、そのまま EVF を覗かずに撮影も出来るが、当方的には EVF で見る方が、額でカメラを固定できる事もあり、より安定かつファインダーに集中して撮影出来るので、この段階を踏む方法で撮影している。VARIO-ELMAR の様に、手持ち撮影可能な超望遠レンズで機動的に被写体を追う場合、EE-1 との組み合わせは非常に有効なのである。

手持ちでも、VARIO-ELMAR の POWER O.I.S. のレンズ側手ぶれ補正は、しっかり効いていて、EVF を通じて安定した画像を確認出来る。レンズ側面のスイッチで POWER O.I.S. を OFF にすると、今度は PEN-F 側の5軸手ぶれ補正が稼働し、いつもの「サー」音が聞こえ始めるのだが、POWER O.I.S. の場合はほぼ無音で動作するので、静かな場所ではレンズ側で補正した方が良さそうだ。この様に手ぶれ補正は、メーカーが異なる分、レンズのみ、或いは本体のみ、となるのだが、相当暗い場所でなければレンズ側のみで十分その効果は享受出来る、ということが、曇天の新宿御苑で良く理解出来た。最短撮影距離 1.3m を活用すると、接写を行う事すら可能だ。背景のボケ具合も良い塩梅、である。

苑内で木の上の鳥を撮影する際に気をつけたのは、シャッタースピードと、背景が曇天とはいえ明るい空なので、露出補正をプラスに振って、その効果を EVF で確認しつつ撮影した事。そして、花の蜜を吸う鳥の動きの次を読んで待ち構えるシャッターチャンスの狙い方。

動画で確認すると良くわかるが、メジロなど蜜を吸う小鳥の動きは秒速で変化する。これを画面で止めるには、動きを先読みしながらの撮影が必須となる。また、EVF では決定的シーンが見えた瞬間にシャッターを押しても次の瞬間が撮影され、遅延を実感する事が多い。シングル撮影でやや先読みしつつシャッターを早めのタイミングで押すか、高速連写を数秒ずつ小刻みに使う撮影も有効であることが良くわかった。

以下に、新宿御苑の鳥達の写真作例を。Detail がわかる様に大きめの写真で。

[シジュウカラ]




















[メジロ]






















[ヒヨドリ]












[マガモの雌]









[カイツブリ]

[千駄ヶ谷門で見送ってくれたヒヨドリ]











その他の作例写真は、こちらの flickr album をご覧頂ければと思います。








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