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2017年11月25日土曜日

600mm 超望遠ズーム携行で高尾山頂上へ

久しぶりで高尾山登山、といっても標高 599m だが、を飛び石連休の合間に決行する事にした。ふいに思い立った晴れの日に東京で登れる山として貴重な高尾山は、世界で一番登山者が多い(年間260万人)山になった、との事だ。中央線で高尾駅へ。京王線に乗り換え一駅、高尾山口駅まで。電車がうまくつながると、当方の最寄り駅からは1時間かからずに行けてしまう。

荷物は出来るだけ少なくしたいが、広角から望遠までの撮影チャンスに対応したい、ということで、今回の登山コンパニオンに選択したカメラは、先日導入したばかりの Sony CyberShot RX10 MarkIV。24-600mm で明るいズームは、交換レンズ要らずで、本格撮影をしたいライトな登山には持って来い、だ。

いくつか登山道・コースがあるが、その見所や難易度説明なども見ながら、自然観察が出来そうで山道感をしっかり味わえそうな沢沿いの道、6号路を選択。高尾山口駅からケーブルカーの麓駅に向かい、左手の道をまっすぐに進んで現れる分岐を更に左手に進むと、琵琶滝を経由する6号路登山道だ。アスファルトの道が終了し、しばらくは石と木の根が多い、前日の雨でまだ濡れた土の路面を進む事になる。

琵琶滝までは、あれ、もう着いたのか、という位、勾配もそれほど厳しくない道を歩いているうちに到着する。その先が段々と道も細くなり、沢沿いに進むので崖の様な場所もあるので、気楽に歩ける登山道では無い。だがそれ故に、コンクリートで固められた1号路を歩くよりも山登り感を強く味わえるし、平日で午後2時までは上りの一方通行規制があることもあって、細い道ながらそれほど混雑が無い点も良い道である。

途中、色々な場所で野鳥の鳴き声が聞こえるのだが、高い木が多いこともあって、なかなかその姿が見えない。一度だけ、シジュウカラが餌をついばんでいる所を発見し、600mm ズームでその姿を捉える事が出来た。野鳥撮影が目的で登ると、撮れ高としては期待通りにいかないのかもしれない。あるいは、野鳥が集まり易い場所がどこかにあるのだろうか。撮影を終えて、また黙々と頂上を目指す。途中途中に14箇所の見所&お休み場所があり、ベンチがある場所もあるので、初めて登っても迷う事は無いだろう。

しばらく眼下に眺めていた小川は、やがてちょろちょろと流れる沢水になり、均等に石が置いてある沢沿いの登山道になる。雨が降った後は滑らない様に注意も必要だが、石のお陰で殆ど濡れずに進む事が出来る。沢沿いの道が終わると、6号路の最後の胸突き八丁が現れる。そう、頂上へ向かう木と土で固めた階段の道だ。

別のルートから登山して薬王院の石段も登るのが大変だが、6号路の階段は手すりもなく、段差も大きいのでこれが運動不足の脚には応える。しばらく登っては休み、を繰り返しつつ、少しずつ頂上へ近づいて行く。低山とはいえ、頂上に近くにつれて気温が下がって行く高尾山だが、沢登りの後の階段は身体中の細胞を活性化させ、代謝を上げてくれるのか、汗が吹き出す。今回はマフラー型のタオルを持ってきていたので、汗を拭き拭き、最後の階段を登って行く。長い長い階段が終わると、平坦になり、やがてコンクリの道と合流して、すぐに頂上の広場に到着する。鮮やかな紅葉と、関東平野のパノラマが眼下に広がる、素晴らしい眺めである。

600mm の超望遠域まで使える CyberShot RX10 MarkIV を持参した効果は、頂上でも発揮された。パノラマの点にしか見えなかった遠くのビル群が、拡大してみると横浜のランドマークタワーだった、という事が判明したのである。手前の多摩ニュータウンから横浜、東京湾とその対岸まで。少しもやがかってはいるがはっきりと見渡す事が出来た。デジタル一眼レフでは 600mm 相当まで使えるレンズを携行するとかなりの重量になるが、ネオ一眼と呼ばれる一体型だからこそ、頂上までそれほどの苦もなく運ぶ事が出来た。身軽に登山するには iPhoneX だけでも良いかな、と出発前は迷ったが、このカメラを携行した甲斐があったと言うものだ。

そして晴れた日の高尾山登山の展望台は、もうひとつプレゼントを用意してくれていた。横浜が見える場所と反対側に行くと、夕陽が沈み行く富士山が綺麗に見えたのだ。これもまた、600mm 超望遠で日が沈むのを待って、富士山の稜線がオレンジ色に染まる様子を撮影する。普段は東京都心部のビル間に見える富士山を撮影していたが、600m の展望台からの邪魔するものが無い富士山は、うっとりする美しさ、であった。筋肉痛になりかけていたことも忘れて、夢中でシャッターを切る。

しかし、日が沈むと、急速に冷気が高尾山を覆い始める。さて、帰路を急がねば。薬王院を過ぎたあたりで相当暗くなって来たので、久しぶりにケーブルカーに乗ってみる事にした。片道切符を480円で購入、待ち列に並ぶ事20分ほどで乗車することが出来た。日本で最大の急勾配を走るという高尾山ケーブルカーは、最終が11月の平日は 17:45 なので、乗り遅れない様に注意が必要だ。鮨詰めの車両は、走り出すとその勾配から前後に強い荷重が。何かに掴まっていないと前後に振られる事必至なので、注意が必要。

午後5時半過ぎに清滝駅(調べるとケーブルカー麓駅の標高は 201m。そうか、この登山の標高差は、実はわずか 400m ほどしか無いのだ!!)に到着すると、駅周辺の店も閉まりつつあるのだが、商店が並ぶ通りの最後に、明治時代から100年続く老舗、高尾まんじゅうの有喜堂本店にまだ灯が。

こちらのおまんじゅうは白と茶色のシンプルな構成だが、柔らかく餡も甘過ぎず、さすが老舗の味わい。6個で6百円。高尾山登山のお土産には、是非買って頂きたい逸品である。

昼過ぎから思い立って実行、午後1時半から開始した登山ではあったが、4時間後には麓に戻っていた事になる。そして高尾山口から高尾経由で自宅最寄り駅に到着したのは、まんじゅうを購入してから1時間後。小学生の頃に遠足で行ってからしばらく間が開いてしまったが、定期的に登りたくなる魅力が大人になってわかる、そういう高尾山半日写真散歩登山、だった。









2017年3月26日日曜日

[Review] Pentax KP と DA 55-300mm f4.5-6.3 ED PLM WR RE レンズは気軽な旅行での鳥撮影に最適な望遠ズーム


防塵・防滴で高感度撮影に強い(以前の当方ブログ・レビュー記事もご参照) Pentax KP は、小型軽量な望遠ズームを組み合わせると、旅行先で気軽に鳥撮影が行えるデジタル一眼として便利に使える。

今回、当方が選択したレンズは、昨年8月に発売された DA 55-300mm f4.5-6.3 ED PLM WR RE レンズ。

色々略号がついているが、ED は特殊低分散ガラスの利用、PLM はパルスモーター利用による AF及び絞り制御、WR は防滴、RE は...うむ、これは何の略だろう?(調べても見つからず)

高感度に強い Pentax KP と組み合わせる利点は、多少 f 値が暗いレンズでも速いシャッタースピードが選べること。望遠端 300mm は APS-C カメラでは 450mm 相当なので、1/400 - 1/500 以上のシャッター速度を選択したくなる訳だが、Pentax KP なら暗めのレンズでもそれが可能になる。

そしてこのレンズの小型軽量さ(全長 89mm ・重量 442g)は「旅行に出かけるのだけれど、重い望遠ズームレンズを果たして持って行くべきか否か...」といういつもの悩みを軽減させてくれる。鳥撮影の可能性があれば、これは持って行こう、となるのである。

この組み合わせに出会う迄の鳥撮影用の組み合わせカメラ・レンズとしては、マイクロフォーサーズに 100-400mm ズームの LEICA DG VARIO-ELMAR f4-6.3 を装着して利用していた。(以前の当方ブログ・レビュー記事はこちらをご参照)マイクロフォーサーズなので実質望遠端 800mm 相当で使えるため、直接比較すべきではないかもしれないが、随分小さいと思っていたその 100-400mm ズームレンズと比較し、長さ、重さが半分以下になる携行性能の高さは高く評価出来る。レンズだけで 1kg 近くになると、超望遠の利点があるとはいえ、携行がかなり厳しくなってしまう。500g 以下なら何とかなるし、腰にも優しい。

しかし、気になっていたのは望遠端 450mm 相当でどこまで遠くに居る鳥の撮影に対応できるだろう、という点。今回、近所の散歩や箱根湯本への小旅行へ連れ出した結果、かなり高い木の上では厳しいところもあるが、川沿いや比較的近い木の上に居る鳥ならば大丈夫、であった。撮影結果はこちらの flickr アルバムを参照頂き度いが、画像をトリミングすると、可愛らしく春の小鳥たちの姿が撮影できて居る。

鳥の本格撮影にはより f値が明るいが重くて長い超望遠レンズを持ち歩くことが望ましいだろうが、鳥撮影はあくまで旅行時の偶然のシャッターチャンスへの対応、という事であれば、この Pentax KP と 55-300mm レンズで望遠域の撮影を担い、それ以下は iPhone のスマホカメラや Canon PowerShot G9X Mark II (本コンデジによる当方の作例写真は、こちらの flickr album をご参照)などの秀逸なスナップカメラで対応、という作業分担は有り、と言える。

以下、春の暖かさの到来を待つ、箱根湯本の温泉街の川沿いで撮影した鳥たちの Pentax KP と DA 55-300mm ED PLM WR RE レンズによる作例写真をいくつか(画像クリックで拡大します)。