前回レビューした通り、ズームレンズながら PRO の称号を冠した m.Zuiko12-40mm f2.8 レンズは、ボケ味もなかなかで素晴らしい。しかしあえて欠点をあげるとするとその質量。カメラ本体が電池やメモリカードを含んで 469g に対し、レンズ重量は 382g。スペックや性能からすると決して重いとは言えないが、m4/3 システム用レンズとしては重量級である。大きさも明るさを追求しているためそれなりだ。散歩用に気軽に連れ出すデジイチと位置付ける為には、もう少し軽い常時装着用レンズが欲しい。15mm 〜 25mm の選択肢を考えて、いくつか店頭で試してみる。
以前愛用していた Pana-Leica Summilux 25mm f1.4 はボケ味では申し分ないのだが、Olympus のボディに装着すると、なぜか常時絞り羽根がカサカサと動き続けて異音を発する。静かな場所では気になるほどの音だ。もうひとつ、これまた気に入っていた(詳細は以前のブログエントリーご参照) Pana-Leica Summilux 15mm f1.7。こちらの描写もなかなかなのだが、レンズにせっかくついている絞りリングが、Olympus ボディでは連動しないことがわかった。同じ m4/3レンズでも、Pana - Olympus 間で最近は独自仕様もあるという事だ。このあたりは注意が必要。
最後に Olympus m.Zuiko 25mm f1.8 を装着すると、これは E-M5 mk2 とのバランスが非常に良い。かつてのアナログ OM シリーズのボディとレンズのマッチングを思い出させる様な外観になる。E-M5 mk2 にはペンタ部がオールド・オリンパスの様なシャープさがあり、小型レンズを装着すると、まるであの頃のカメラが蘇った様な雰囲気を醸し出す。フジヤカメラ店頭で数枚テスト撮影をしてみると、ボケ味も悪く無い。質量もわずかに 137g、iPhone6 が 129g なのであまり変わらないぐらいの軽量。ということでこのレンズに最終決定。
晴天となった2月最後の土曜日、早稲田から神楽坂経由飯田橋まで Photo Walk をする中で、早速レンズの実力をチェック。結果はこちらの flickr album を参照頂きたいが、焦点があった部分のシャープさと、ボケ味の豊かさが同居する、非常に使いやすいレンズだった。f1.8 なので、同じ焦点距離の Summilux 25mm f1.4 (Lumix GX7 との組み合わせ当方作例はこちらでどうぞ)ほど近接時のピントに神経質にならなくて済み、写真散歩で気軽に使えるレンズである。シャッタースピードがデジタルシャッターにすると最大 1/16,000 秒まで使える E-M5 mk2 なので、明るいレンズを日中使っても全く問題なく、開放でボケ味の良い写真を撮影可能だ。前景の白梅が、背景の神楽坂赤城神社の鳥居の程よいボケ具合で、浮き上がる様に撮影出来た。
この組み合わせは、夜景も勿論得意だ。場所を新宿西口に移して、いつもの小田急ハルクへの連絡橋の上から撮影。いろいろシャッター速度を変えて撮影してみるが、そういえば E-M5 mk2 の強力な5軸手ぶれ補正機能はどうだろうと、最大1秒のロングシャッターに挑戦してみた。橋の欄干に肘は置いたが、三脚などは使わず、手持ち撮影で1秒シャッター。その結果が左の写真である。
1秒なので信号が青に変わった直後のクルマの光跡が長くなっているが、それ以外の部分はしっかり止まっている。明るいレンズを f8 まで絞り込んでの1秒シャッター。この組み合わせ、相当夜景撮影には強そうである。
次は、4千万画素のハイレゾショットにも挑戦してみることにしたい。描写の良いレンズなので、高精細画像でもその実力を発揮してくれそうだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿