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2014年11月10日月曜日

[Bグルメ] 新宿伊勢丹横、大正創業のとんかつ店「王ろじ」

 新宿伊勢丹横の路地に、大正10年創業の老舗とんかつ店、「王ろじ」がある。狭い路地なので伊勢丹に何度も行っている方でも見過ごしがちな場所だが、ここは是非行って頂きたい有名店。暖簾をくぐると、家族経営の雰囲気が漂う狭い店内だが、実は階下にもフロアがあって、お客さんの収容能力は意外に高い。

丼にいれたカツカレーのとん丼が有名なお店だが、とんかつが勿論美味しいので、今日はそれを頂く。

王ろじのとんかつの特徴は、ともかくも外側の衣がカリッとサクサク、そして内部のカツはジュワッと柔らかい、このコンビネーションにある。目黒の老舗、とんきにも似た傾向があるが、王ろじはそのコントラストを更に高めた仕上がりになっている。最初の歯ごたえは通常のとんかつの衣の硬さを遙かに超えるものなので一瞬驚くが、そのあとの肉のジューシーさ、柔らかさに再び驚く、そういう組み合わせなのである。つけあわせのマヨネーズとドレッシングがかかったキャベツも良い。とんかつ店はソースをキャベツにかけさせるか、柚子・胡麻のドレッシングというのが定番だが、こちらのお店は洋食らしく、あっさりしたドレッシングで箸休めになる。キャベツとご飯は、おかわり自由だ。

 そして更に王ろじで忘れられなくなるのが、熱々の豚汁。その熱さたるや、運ばれてからしばらくは、器を持ち上げる事すら出来ない。通常はご飯を入れる丼に入れて供されるところも特徴的だ。1/4 にザクッと切られたしいたけ、脂身が美味しいベーコンハム、そして絶妙に焦がされた大きめに切られた玉ねぎ。このハーモニーは、他で味わった事が無い。味噌ベースの豚汁なのだが、どこか洋食屋のスープ的味わいもある。大正ロマンが、豚汁から香り立つ。

このお店の外にある看板「昔ながらのあたらしい味」とは、良く表現したものである。大正時代には勿論こんな美味しいとんかつ定食があったらその味の新しさに驚いたかもしれないが、日本、いや世界中にとんかつ店が進出するグローバル21世紀にも、新しい発見があるお店なのである。

美味い、美味すぎる。

新宿東口でお買い物がある時には、是非お立ち寄り頂きたい。新宿西口の豚肉がたっぷり載ったつけ麺チャーざるを提供する「新宿満来」とともに、食いしん坊デジクマが新宿で激しくオススメできる、豚肉 Bグルメの決定版、である。



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