例年通り、今年もパシフィコ横浜で開催の日本最大のカメラと写真の展示会、 CP+ 2016 へ。 何度も行っていると、だんだんコツがわかって来るのだが、空いているのは二日目(初日は初物を見たいプレスでごった返すし、最後の二日は週末)、入場登録はあえて皆がランチを食べに出る11時半以降...ということで二日目にゆったり出かけたら、会場前で黙々と歩いている時にいきなり名前を呼ぶ方が!誰かと思えば SIGMA の山木さん。
これはもう、今年も SIGMA 縛りで見なければいかん、という事で、SIGMA ブースでの講演をベースに会場を練り歩き。シグブラの sasurau 三井師匠による、Foveon と Quattro の魅力に迫る作例満載講演(なぜか某中野のカメラ店の方が作例にw)、山木さん自らの sd Quattro 他 SIGMA 新製品に関する Innovative な講演(2日目講演のマックお宝探偵団さんによる動画はこちら)、
Island Gallery 石島さんによる、超広角で歪みが無い dp0 Quattro を活用した、等倍鑑賞を楽しむ都市夜景の撮り方などなど....どれを拝聴しても為になるものばかりで、ブースも毎回満員御礼。すべて無料でこれが聞けてしまうのは申し訳ない様な、素晴らしいレクチャーの数々。会場では、気になっていた直前発表の新ボディ SIGMA sd Quattro と m4/3 用の明るい新レンズ、30mm f1.4 DC DN をじっくりと触ってその出来栄えを確認。
sd Quattro の Touch & Try 待ち列は、前日の初日より短く、20分程度で触る事が出来た。想像より軽量で、グリップも握り易く、EVF の出来はまだ完成途上の様だけれど AF は噂通り高速に決まる(三井師匠が驚く程)。EVF の位置は背面やや右側で、光軸とは少しずれがある。軽量ボディだが高性能ガラスを利用するが故にやや重量がある SIGMA の単焦点系レンズを装着しても、前後の重量バランスは悪く無い。シャッターボタン近くの Lock スライドスイッチは、ボタン類の誤操作を防ぐ為のもの、との説明。視度補正のダイヤルは、上に引き上げて回すタイプ。発売時期は未定としながらも、3900万画素相当 APS-C の sd Quattro は7月頃には出したい、と山木さん。5100万画素相当のQuattro-H は年内のリリースを予定、とのこと。SIGMA ファンの皆さん、首を長くして待つべし。
一方の m4/3 用 30mm f1.4 は、とても軽量な小型レンズで好感。このレンズが装着できるなら、と、近々導入予定の新規小型ミラーレスボディは Olympus PEN-F に心を決める事が出来た。少し気になっていた C(Contemporary) シリーズ表記については、SIGMA の場合すべて光学対応で絵作りをするレンズのみが Art シリーズになる、との説明で一安心。30mm f1.4 は高性能レンズながら、m4/3 フォーマット故に電子的な補正も入るので、C シリーズ、との説明が山木さんの講演で。こちらは近々利用可能という事で、3月18日の発売日が楽しみ。
その他展示品では、やはり事前情報で気になっていた Pentax 初のフルサイズ・デジイチ、K-1 をじっくり試す。こちらも待ち列は二日目なら20分も無いぐらいで、実機を触る事が出来た。4本のステーで自在にグリグリ動く背面液晶は素晴らしく良く出来ている。レンズ接合部、SD カード収納部、操作ボタンを照らす様に各所に配置された LED も、ユーザーの事を考えて設計されていると感心。Nikon 同様、APS-C サイズ用の既存レンズも、そのままこのボディで使える配慮も嬉しい。
フルサイズカメラボディは Canon 6D でシステムを揃えてしまっているのでおいそれと移れないのだが、今からフルサイズを買うとすると、七十万円以上もする Nikon や Canon のフラッグシップよりも、K-1 を買いたい、と強く感じた次第。蛇足ながら、当方は Marc Newson デザインの一文字違い、Pentax K-01 ユーザーなのだが、発売当初定価 27,000 円もした K-01 専用の四角い牛革ケースが、アウトレット会場の Ricoh / Pentax ブースで 2,000 円と大安売り。ミラーレスにパンケーキレンズを付けている方にもピタリのサイズなので、ぜひ購入をお勧めしたい。
Canon ブースでは、当方が愛用している富士山撮影専用(笑)カメラ、高倍率ズームコンパクトの PowerShot SX700HS の後継、PowerShot SX720HS をお試し。30倍ズームが 40倍になり、天井部がフラットになって少し小型化、地味だが進化している。5軸手ぶれ補正を備えた本機は小型ながら手持ち撮影でも高倍率望遠で撮れる本格派なので、旅の荷物を軽くしたい向きにはお勧めの一台。これで EVF が付くと文句無いのだが、それを加えると Panasonic の Lumix TZ85 ぐらいのサイズになってしまうのだろうか、現状の技術では。
Canon ブースでは新型中級機の EOS 80D も展示されていて何気なく触ってみたら、その AF の速さと正確さに驚愕。聞けば45点のクロスで測距していると。速い訳だ。光学ファインダーの視野も、上級機と同じ 100%。そして、愛機の EOS 6D の背面液晶と比較して、クリスプで明るい液晶画面。液晶ライブビュー状態での AF の速さは、もはや 6D と比べるべくも無い...。これは売れる。
Canon はやはりこの手の商品作りが上手だ。APS-C 光学ファインダーのデジイチをこの春買うなら、これはお勧め。新規開発されたキットレンズの EF-S 18-135mm f3.5-5.6 IS USM も超音波で静音・小型軽量、4段分の手ぶれ補正が効いて申し分無し。7D Mark II も素敵だけど 910g のボディはちょっと重いよね、と感じていた向きには、730g の 80D がグッと来るはず。
そして、m4/3 ユーザーとして、予想せず会場で見つけてびっくりぽん、になったのは、Z Cam E1。m4/3 マウントで、背面液晶もついた超小型カメラ。ドローン搭載も、アクション・カメラの様な利用も可能で、16百万画素。静止画も、4K 動画撮影も対応。Olympus Air のボディ部が四角になって、液晶が付いた様なそのフォルム。現在日本では WiFi の認証取得中で、2ヶ月ほどで Sightron から発売予定、との事。GoPro の様な m4/3 カメラ、国内価格は十万円程度になる、という事で安くは無いのだが、「Olympus Air に液晶がついていたらな」、と思っていたあなたには注目の一台。
結局2日目金曜日、3日目土曜日と年に一度のカメラ好きの祭典 CP+ を満喫して、カメラケースなど革製のカメラ用品で新進気鋭の COTTA ブースでアンケートに答えるともれなくもらえる、手作りで高品質な小型革製コインケースを頂いて、横浜そごうの B2 階で 聘珍楼の肉まんをお土産に帰路についたのであった。
実は CP+ は、展示会の後に寄ると楽しめる横浜の名物スポットが各所に。地下鉄で中華街に行くのは定番だが、それ以外の楽しみもいくつかここ数年で開拓したので、次回エントリでご紹介。
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