" 本欄でしつこいほどにGoogleのことを書いてきたのはなぜか。それは、Googleという会社が、「1990年代初頭におけるMicrosoftと Intelのような役回りの会社」の現代版に違いないからで、そういう会社が水面下からぐっと我々の目の前に浮上してくるのは、産業全体が大きく動く前触 れなのである。"梅田さんが、当方と同じ事を感じて居られるという事が良くわかりました。当方が年末のあわ ただしい時にあえて動く決断をしたのも、この部分が大きな理由ですね。Wintel が PC の基本コンポーネンツや OS を提供して来た様に、Google は、Internet 時代の基盤となる様なソフトウェア、アプリケーションを精力的に開発して来ている、という事なのでしょう。
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2004年12月28日火曜日
梅田さんが考察する、Google の歴史的役回り
2004年12月24日金曜日
Six Apart、Blogger の Founder が People of the Year 受賞
振り返ると2004年は、Six Apart の MovableType や TypePad、そして Pyra/Google の Blogger が米国でも一般への浸透度を高め、シェアを更に伸ばす飛躍の年になったのではないかと思います。上記 PC Magazine の記事では Technorati にも触れていますが、来年はこの様な各種 Blog Publishing Service の充実により急増した Blog Author 達、そして更にその周囲に居る何倍もの Blog Reader 達のニーズを満たす「Blog 周りの新サービス」を開発、提供するベンチャーにもスポットが当たる事になるのでしょう。Bloglines 等 Feed Reader を ASP 型で提供するサービスも見逃せません。そして Social Networking Service や Wiki 等、Social Software の新しいフロンティアを広げる活動をしている新興ベンチャー企業群も、更に注目されるはずです。日本国内でも、米国での動きに合わせて、デジタルガレージ社と Joi のコラボレーションによるテクノラティジャパンが来年1月に立ち上がるというニュースが最近、聞こえて来ています。
2005年は Blog 周辺サービスが活況になる、面白い年になる事は間違い無さそうですね。最近発表があったニフティのココログとはてなの期間限定コラボレーションの様な、良きライバル企業同士が切磋琢磨をしながらの共生も、成長するサービス事業者間で更に多く見られる様にもなるのでしょう。
さ て、私事にて恐縮ですが当方も、来年1月からは本分野でのビジネス活性化の一助となれる様、新たな挑戦をする事になりました。東京とシリコンバレー、二つ の拠点をリアルタイムにつなぐ様な仕事になりそうです。シリコンバレーの方々とは、最近すっかり御無沙汰してしまいましたが、来年は時々お邪魔する事にな るので、またお会いしたいと思っています。
この1年間、京橋・丸の内を拠点とする Venture Capitalist としての活動を行う中で、様々な形で成長を遂げた投資先の関係者、親身のアドバイスを頂戴した多くの友人、そして暖かい目で送り出して頂けた同僚の皆様方 に、この場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。本当に、有り難うございました。そして今後とも末永く、宜しくお付き合い下さい。
2004年12月14日火曜日
Dan's interview article with OhmyNews (Korea)
Q) OhmyNews has sometimes been attacked on the issue of the accuracy of citizen journalism. How would you address that issue?
A) I think people who want to do journalism have some responsibility to be accurate and if they're not, they run the risk of being ignored. I think the best thing to do with inaccurate journalists is to not pay any attention to them. But there's also now more responsibility on the part of the reader to be somewhat more skeptical about what they read.
Q) What do you think about the future of the newspaper? Will it disappear?
A) Well, eventually, sure. I assume that we will have electronic displays that will be very high resolution, without flicker, to replicate the very best of the page, of print, which is really a wonderful form factor. I love books and like magazines, I like newspapers. We're going to get eventually a kind of handheld thing that is easy and pleasant to read as paper is in our hands today -- with a lot of things that will make it better, in some ways. (中略)
A lot of where we're going is kids today using video and audio in ways we could never contemplate -- and SMS is a media of its own -- so we have a lot to learn. Us old guys are learning a lot from younger people about it works.
当方も最近そういう思いを強めていますが、子供たちのメディア消費行動を見ていると、メディアの未来が良くわかりますね。今話題の PSP も、将来ソフトウェアとネットワークの Update によって、携帯メディアのひとつになって行くのかもしれないですね。
"The Alpha Bloggers"
"alpha bloggers" have built large and influential audiences. The bloggers who follow technology consist of a particularly evolved community. The alphas, or "A-listers," as they call themselves, commonly cross-link to one another, with the effect of having one of their comments amplified and commented on. In the case of podcasting, the accumulated buzz from the blogs became deafening. The subject suddenly became the hot topic in geekdom, and soon appeared in The New York Times and BusinessWeek.
The lesson is that there's a new force—spearheaded by people who work for no bosses and whose prose never sees an editor's pencil—that provides the water-cooler fodder for the larger high-tech community. Its power extends not only to high-tech cool-hunting but also to what's politically correct, geek style. (Open source... gooood. Onerous copy protection... eeeevil.) And the significance of this phenomenon has some important implications for the way opinions will be formed in the decentralized world of Internet media.
2004年12月13日月曜日
写真 SNS flickr のジャーナリズム効果
9月にインドネシアのジャカルタで爆破事件が起きたとき、最初にそれを知ったのは『CNN・コム』の読者ではなかった。オンライン写真サービス『Flickr』(フリッカー)のメンバーの方が、かなり早い時期から事件の写真(写真)を見ていた。 「Flickrが写真を掲載したのは、どんなニュースよりも先だった」と、Flickrの共同設立者であるキャテリーナ・フェイク氏は語る。「たまたまジャカルタにいたFlickrのメンバーが、1時間もしないうちに写真をアップロードしたからだ」ということは、当方が昨日 flickr にモブログ投稿していた Sony PSP 購入迄の写真ドキュメントも、本件に関する世界初のリアルタイム・ニュースだった可能性もありますね。(笑)
Dan Gillmor 氏の市民ジャーナリズムプロジェクト
2004年12月12日日曜日
UMD/802.11b 規格に見る Sony の PSP 戦略
単 体の携帯ゲーム機として見ても、PSPはパートナーにとって魅力的なはずだ。携帯機であれだけの3Dグラフィックスパワーを使ったゲームを作れる だけで楽しいだろう。曲面(サーフィスのサポート)だけでも無茶苦茶面白い。だから、まずゲームで基本的なベースができると考えている。そ う、PSP は携帯 PlayStation という位置づけだけではなく、独自規格の UMD ディスクのデファクト・ショウケースとしての役割をも、担っていたのである。PSP を単なる携帯ゲーム機でしょ、と考えるだけではいけないということに、本物に触れて気付いた。ゲームに全く興味が無い当方の70歳を越える年齢の父も、携 帯映画プレイヤーで定価約2万円の本機に、デモを見せるとすぐに、強い興味を持った。となると PSP は、子供だけに使わせるのはやはり、もったい無い。 そして、UMD 普及の次に Sony が PSP で狙うもの、それはやはり無線 LAN によるコミュニケーション・ツールとしての位置づけ、だ。その上で、(コンテンツが)セキュアであることをきちんと説得できれば、映画にも広がる可能性が大きいと考えている。コンテンツを作る側から見ると、今、DVDは頭打ちだ。次のブルーレイを待つよりも、すぐにお金が欲しい。そうすると、PSPへと広がる可能性が大きい。
PSP は、たくさんのことができる“汎用のウォークマン”。何でもかんでも入る。例えば、技術的には、IEEE 802.11無線LANを入れれば、VoIP(ボイスオーバーIP)で電話ができるという話になる。そのうち、ラインナップとしてカメラを用意するかもし れない。そう考えたとき、エンターテイメントコンテンツを楽しむだけでなく、個人にとって見ればコミュニケーションツールにもなる。こ ちらは一転、Standard Technology に準拠する戦略だ。確かに、Internet を基盤とするコミュニケーション技術の世界では、独自性を打ち出しすぎると孤立してしまう。こちらではむしろ Nintendo DS 等より Internet friendly な部分を打ち出す事で、Internet につながる携帯端末としてのデファクトの地位も一挙に確立しようとしているのだろう。 どの企業にも真似出来る戦略では無いが、新しいメディアによるコンテンツビジネスはあくまで独自路線、コミュニケーションは標準技術路線、これが当面、PSP を基盤とする久夛良木 Sony のビジネス戦略になるのだろう。 その他、参考となるリンクコミュニケーションを考えたらウォークマン以上。そのうち、PSP以降に、Cellの時代になったら、家の中にホットスポット、スターバックスにもホットスポット、会社にももしかしたらホットスポットとなって、PSPがどこでもつながるようになる。
SCEIに聞く、PSPのAV機器としての性能とは? (AV Watch)
(開発研究本部 ネットワークシステム開発部 部長 川西 泉氏)
PSP専用から標準ビデオ用メディアへの脱皮を目指すUMD (PC Watch)
2004年12月6日月曜日
Forresterのアナリストによる MSN Spaces 評価 ~ ブログは Publishing から Communication 機能強化へ
Today, only 2% of all online consumers in the US have a personal blog. MSN Spaces is Microsoft’s attempt to bring blogging into the mainstream. (中略)From what I see, MSN has succeeded in creating a very solid, innovative communication tool.確かに、オンライン先進国米国でも、ユーザーの 2% しか利用していないブログをメインストリーム・プロダクトに昇格させるには、Communication Tool としての Brush-up が更に必要。Publishing Tool としての機能も先進ユーザーには重要だが、これを本当に必要とするユーザーだけにフォーカスすると、より大きなマス市場を見誤る潜在リスクがある。 MSN の既存コミュニケーション・サービスとの融合の巧みさを体感した上での、Charlene が見る Blog の将来像は、以下。
There’s heavy integration of Spaces into the whole MSN communication suite of email and instant messaging. I think this is very smart, especially as MSN hopes to attract a new audience group to blogging. The next wave of bloggers is going to look very different from today’s blogger – their motivation will be on sharing experiences rather than having a place for their ideas and opinions. The integration puts the blog in context of other communications, such as email and IM.一方、本件とは別の視点で、MSN Spaces に Blog Community の注目集まっている。CNET UK / News.com の記事から。米国の先週、BoingBoing が、MSN Spaces では特定単語が検閲を受けている事を発見した事で騒動が拡大中。 MSN bloggers try to foul up censorship tool (CNET Japan による日本語記事は、こちらに。)
2004年12月1日水曜日
5ヶ月毎に倍増するブログ数 - Technorati の調査から
「Blog の数は数百万だが、定期的に更新されるのは100万未満だろう。 Blog 利用者は人口の1%未満だが、利用者は今後5年間で増加し、今日のメールユーザーの何割かに達するだろう」と述べている。 同氏は、 2009年までに一般的なメールユーザーの5割に達するとの強気な予測。Japan.internet.com : 数字に見るブロゴスフィア - Blog トレンド調査、より。 この前に書いた、韓国でのメールから Blog へのトラフィック移行と、重なる部分が多いですね。 一方で、ショックを受けたのが、この記事の末尾にある、ブログ作者の年齢構成調査。40歳以上の合計は、わずかに 1.7%.....同年代にブログを書く事を勧めても、本当に始める人は確かにごく少数。一旦始めても、継続できる人は更に稀。うーん、なんとなくそうかな、とは思っていたが、ちょっと悲しい調査結果だな、40歳男としては。それにしても米国では、10代のブロガーが非常に多いですね。このあたりは日本市場とまだ差がある部分でしょう。
citizenwear.com? Evan が新しいプロジェクトのアドバイザーに
米国オンライン辞書検索語トップは「blog」
「ブログ」という言葉が今年になって頻繁に聞かれる様になった日本でも、「ブログってつまり何?」という質問を良く受けますが、米国でも実はまだまだわかっていない人が多い、という事ですね。そして、「ブログ」ほど、人によって説明・定義が異なるものも無いのかもしれません。その柔軟性を知れば知るほど、今後の「ブログなるもの」の多様な進化を色々想像出来て、面白い訳ですね。辞書出版社のMerriam-Websterは、オンライン辞書で今年最も検索された用語のトップ10を発表した。今年を象徴する用語として1位に立ったのは「Blog」。